こんにちは。S&Tの上村です。そういえばフィンランドのマリン首相が知人宅で開催されたパーティで、歌って踊る動画が流出し、瞬く間に世界中のメディアに「スキャンダル」として広がったニュースがありましたよね。

首相も人間。たまには息抜きしたいですよね。そして、何よりもこれよりよっぽどひどい男性政治家なんて腐るほどいるじゃないですか。『なんで?』と思いますよね。😅

これって非常に女性蔑視を感じます。

これに対してマリン首相は謝罪をしましたが、本来なら謝罪すら必要なのかと思っちゃいます。(あくまで私見です。)

その時のマリン首相が発言でこんなことを言っていました。

『余暇に何をしているかではなく、仕事中に何をしているかを人々が見てくれていると信じたい』

全くその通りだと私も思います。

多様性を謳って世の中は騒いでいますが、本質的にはまだまだ何も変わっていないんですかね。変わっていると信じたい。💧

というわけで本日の1品です。

Supremacy, 2021 / Martine Gutierrez

S&Tではもうお馴染みのマルティーヌ・グティエレスですね。

こちらの作品は今年の9月から来年3月まで開催されるホイットニー美術館での個展から。

アメリカズ・ネクスト・トップ・モデル。口を開けて悦に入るモデルを演じるのは、LGBTQ権利活動家でアーティストのマルティーヌ・グティエレス(1989年生)で、彼女自身が企画・制作・撮影した映像です。彼女の体には金髪のバービー人形が散りばめられており、ランジェリーやポーズと呼応しています。しかし、よく見ると、これらは無邪気な人形ではないことがわかります。一人はグティエレスの髪を引っ張り、もう一人は彼女の太ももを押しています。快楽と勘違いしていた表情は苦痛に変わり、そのポーズはまるで事件現場で描かれたチョークの輪郭のようです。この広告では、モデルは性差別的な完璧さの理想を表すフィギュアに襲われているのです。白で大胆に書かれた「Supremacy」はブランド名です。

グティエレスのカメレオン的な写真パフォーマンスの特徴的なスタイルで作られたSupremacyは、美と信頼性のブランド大使としてメディアによって賞賛される女性の原型を調査し続けています。このビルボードでグティエレスは、広告の言葉を使い、企業が白人主義とジェンダー規範に根ざした理想を再生産することに加担している方法を暴露しています。ソーシャルメディアによって超ポップな政治が流通し、あらゆるものが商品化される時代において、ブランドは実際に解放のための戦いの味方になれるのでしょうか。自分の身体をトランスフォビアや人種差別の対象として位置づけることで、アーティストはマーケティングの言葉を覆し、新しい広告キャンペーンという形で、至上主義が複製される方法を開示しているのです。グティエレスのビルボードは、至上主義とは、資本主義の構造そのものに組み込まれた抑圧的で暴力的な力であり、「最も賢い」広告にさえ浸透しうることを提唱しています。

やはりこの人は只者じゃない。これからますます価格も上がっていっちゃうんでしょうね。😅

もちろんお問い合わせはS&Tまで。