こんにちは。S&Tの上村です。2016年にデヴィッド・ボウイが亡くなったのは記憶に新しいところですね。彼は様々な分野で才能を発揮し素晴らしい功績を残していますが、アートコレクターとしても有名でした。現に亡くなった後にサザビーズでボウイコレクションとしてオークションにかけられましたが、約35億円のセールスを記録しました。

そんなデヴィッド・ボウイは自身のお気に入りの本100冊を選んだリスト「DAVID BOWIE’S TOP 100 BOOKS」を亡くなる3年前(2013年)に発表していますが、この度、音楽ジャーナリストのジョン・オコンネルがこの100冊を研究し、それぞれの本がボウイの人生とキャリアにどのような影響を与えたのかを一冊の本にまとめたものが11月12日に発売されています。

これがちょっと面白いんですよ。

例えばこの中に出てくる1冊に『西洋美術解読事典』が出てきます。

『西洋美術解読事典』/ジェームズ・ホール

『この本は首に鈴を付けた豚と一緒に描かれた修道士が聖アントニウスであることや、17世紀のオランダ絵画に描かれた頭蓋骨や水差し、ブドウが意味するものを教えてくれる素敵な事典です。ボウイも伝統美術におけるシンボルの力を愛し、そうしたものをステージやアルバムのジャケット、ビデオで多用しました。とりわけ強いこだわりを持って作成したと思われるのが「ラザルス」と「ブラックスター」のビデオ。私たちはホールの解説によって、ボウイが両方のビデオで演じる「目を布で覆った男」が処刑前の聖人か、あるいは霊性やモラルを失った人物かと推測できます。では「ラザルス」に出てくる机に置かれた頭蓋骨が伝えるものは何か? 死を覚悟して最後のアイデアを必死に書き留めようとするボウイ自身の姿に違いない。』と分析しています。

ちょっと興味深くないですか?

『西洋美術解読事典』と合わせて読むと非常に面白いと思います。

こんな風にボウイのお気に入りの本100冊を分析し解説が入った本です。ちなみにボウイが生前に発表したリストには古典から小説、歴史、社会科学、コミックまで、あらゆるジャンルから多岐にわたって選出されています。

このことからもボウイは音楽界でも類を見ない読書家だったということが分かりますよね。\(^o^)/

ここに出てくる本とこの本を読んで比較しながらだと結構な時間がかかると思いますが、とても面白いと思いますよ。

たまにはこんな本もおすすめです。