おはようございます。S&Tの上村です。

私は以前から言っていますが、アートは購入してこそ意味があると思います。

そして、その買う側を育てるのがまさにアートショップで目指している事です。

「ワンピース倶楽部」というアートコレクターの集まりがありますが、皆様ご存知でしょうか?

ここのルールはいたってシンプルです。

ルールはたったの3つです。

・1年間に最低1枚、生きているプロの作家の作品を購入すること。

・年度の終わりに開催する展覧会で、購入した作品を発表すること。

・ギャラリーめぐりや美術館めぐりなど、お気に入りの作品を見つけるための努力を

惜しまないこと。

素晴らしいクラブですね。

どんなジャンルのコレクターも自分が作品を買うことで、

好きな作家を応援したいという気持ちが多少なりともあるはずです。

アートも同じはずなのですが、実際は「買って応援」とはなりにくいのが日本の現状です。

代表の石鍋さんはこう言っています。

『作品を買って作家にあんなに喜んでもらえるものは他にないと思います。』と。

私もそう思います。

その思いで11年間も活動を続けていらっしゃる石鍋さんは素晴らしいですね。

そんな思いに感染した会員は現在は約100人もいるそうです。

まさに継続は力なりですね。

ある会員の方はもともと美術好きで美術館にはよく足を運んでいたが、

ギャラリーには行ったことがなかったそうです。

その方はこう言っています。

『美術館は価値が定まっている安心感があるけど、ギャラリーなんて行ったって僕らにはどこの誰

かも分からないでしょう? 雰囲気もフレンドリーとは言えない。

シーンとした中、いきなり入っていって『これください』とは言えないですよね(笑)。

だけど『ワンピース倶楽部』を通じてギャラリーの人と知り合って、ギャラリーって本当はそん

なに敷居が高くないということが分かっていきました』

その通りです。決して敷居は高くないんですよ。

まさにアートショップが目指している事です。

また、主宰の石鍋さんはこんなことも言っています。

「アートって、正しいとか間違ってるとかないから。

自分の感じたままを話せばいいし、人の話は『へえ、そうなんだ』って聞けばいいの。

だから誰と話してても楽しい。みんな、自分の思いでやればいいの」と。

本当にそうです。アートショップでもお客様同士が気軽に情報交換している姿も見かけるように

なってきました。もっともっとたくさんの方に来て欲しいですね。

そして、この石鍋さんが作品を購入する基準をこう語っています。

「私は『作家の思い』がすべてという気がしていて。

だって、作品だけで評価したら何百年も生き抜いてきた骨董の方が素晴らしいかもしれない。

でも私がなぜこんなにコンテンポラリーを買うかというと、やっぱりその裏にいま生きて、

 頑張っている人間がいるから。その人を応援したいという気持ちが強いんだと思います」

本当にそうです。

最近のアートショップは作家にとっても買う側にとってもチャレンジの場のように

なって来ました。目指すべきところはまさにこの考え方だと思います。

最後に会員の方がいい事を言っていました。

「買うとなると、見るときの真剣味が違ってくるんです。

なぜなら、見物人ではなく、当事者になるから。参加の深度がまったく変わるんです」

ん〜。深い!

こういう人たちがアートの未来を変えていくのでしょう。

アートショップもそんな一端を担えれば嬉しいですね。\(^o^)/

しゃねげど。笑

それでは皆さま今日も良い1日を。