おはようございます。S&Tの上村です。

ところで皆さんYBAsって知ってますか?

1990年代の英国で頭角を現わしたアーティストの一群を指すそうです。

その表現媒体は絵画、彫刻、インスタレーションと多岐にわたっていて、

それぞれの作品をまとめあげる特定の傾向は存在しないそうです。

それよりも注目すべきは、その大半が80年代後半に

英国ゴールドスミス・カレッジを卒業したアーティストであったこと、

ロンドン東部の空き倉庫を用いて自ら企画展示を行なった点などにその特色があります。

のちに、彼らはコレクターであるチャールズ・サーチの後援により

世界的な美術市場の中心に躍り出ることになります。

最も有名なのが、「センセーション展」です。

YBAsの作家らの作品110点によるグループ展で、

1997年9月から12月にかけてロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで

開催されました。その後、翌年ベルリン現代美術館、翌々年ニューヨークの

ブルックリン美術館に巡回しています。

これが非常に興味深い企画展でした。

YBAsの作家は、芸術的規範やブルジョワ的モラルを攻撃し、

労働者階級の文化を取り込む挑発的でショッキングな表現で、

この頃すでに国内外で広く知られていました。

こういう挑発的なのは個人的に大好きです。笑

んで、この企画展、これらのイギリスの若手アーティストを、

王立の芸術機関で紹介して周知させる目的があり、

これによって幅広い観衆の目に触れることになりました。

当然マスメディアでの反響や批判も大きかったようです。^_^;

例えばロンドンでは子供のマネキンの顔の一部を性器にすげ替えたチャップマンの彫刻や、

連続少年殺人事件の犯人の顔を子供の手形で描き出したハーヴェイの絵画に対して表現の

倫理性が問われました。

最も騒がれたのがこのマーカス・ハーヴェイの作品『マイラ』でした。

これは、1963-64年に交際相手とともに子ども4人を殺害したとして

終身刑判決を受けたマイラ・ヒンドリーを、

子どもたちの手形で描き出したものでした。

この作品は展示中に破壊されてしまいました。

賛否両論あるとは思いますが、いいですね。

ニューヨークではルドルフ・ジュリアーニ市長(当時)が、

象の糞を使用したオフィーリのコラージュ絵画《聖母マリア》を一部の人々の

信仰の侮辱にあたるとして助成金のカットをほのめかし、文化人を巻き込んだ論争が起きました。

世界中を巻き込んで論争を引き起こし、アートを活性化させた「センセーション展」。

このセンセーション展はまだまだ語りつくせないほどの魅力やエピソードがたくさん

ありますが、今日はこの辺でやめておきますね。

色々ご意見あるとは思いますが、これぞアートのパワーだと私は思います。

趣旨も規模も違えどアートショップもアートを認知させるべくちょいちょい頑張っています。

そして、今回のピックアップアーティストのDECODUKAさんも何やらセンセーショナルな

思いがあるようです。みなさん楽しみにしていて下さい。

S&Tも山形の片隅からセンセーショナルな話題を振りまき続けたいと思います。

しゃねげど。(山田さん!もう私のものですかね?笑)

それでは今日も良い1日を。