おはようございます。S&Tの上村です。

「建築はアートなのか?」しばしば問われる課題ですが、

私はアートだと思っています。

しかし、一方でそれは建築家の姿勢であり、住む人の姿勢にもよると思います。

建築はアートだと考えた建築家 篠原 一男さんはこう言っています。

『住宅は美しくなければいけない、空間には響きがないといけないと私は考えている。

戦後に現れた合理的な生活様式が目指したものは、この古い時代の様式の克服であった。

それは多くの部分で成功を収めた。そして、同時に日本の空間から響きを消してしまった。』

戦後、合理的な生活が叶う建築で、便利な生活は手に入ったけれど、日本が古来から持つ

美しい生活が消えてしまったということなのでしょう。

私もそう思います。そして、昨今はまたこの響きを取り戻そうと頑張っている建築家などが

増えてきているように思います。便利さの追求のあまり、美しさを失ってしまった建築は

やはり魅力のないものです。そして、美しい建築はやはりアートではないでしょうか?

賛否両論それぞれご意見はあるかと思います。

そんなお話もいつかしてみたいですね。♪(v^_^)v

アートショップが開催されているスタジオ八百萬もそんな響きのある空間です。

アートな建築で極上のアートを楽しんでみて下さいね。

<写真は前回のアートショップの展示風景です。>

そして、アートと建築は切っても切れない関係にあります。

20世紀に起きた近代建築運動では多くの建築家が自らの建造物を社会に認知させる手段として

記録するための建築写真用いました。

これはこれでとても面白いものがたくさんあります。

近年は撮影した建築写真を自らの作家表現に転化させる現代美術家の存在がいます。

S&Tでは古くから取り扱っていますトーマス・ルフもその一人ですね。

わかりやすいので星の写真に目がいきがちですが、

ルフの建築物の写真は本当に素晴らしいです!

そのほかにも、カンディダ・へーファーホンマタカシなど魅力ある作家がいますね。

今、東京・天王洲アイルの建築倉庫ミュージアムで

そんな作家たちによる自由で多彩な作風の37点の建築写真と1点の映像から読み解いていく

という面白い企画展が開催されています。

10月8日までやっているのでお時間あれば是非!

オススメです。

「建築」への眼差し -現代写真と建築の位相-

それでは皆さま今日も良い1日を。