こんにちは。S&Tの上村です。今日はクリスマスイブですね。今年は街も何だかそんな雰囲気はあまりないですね。^^;

ご存知のようにクリスマスとは「キリストのミサ」という意味で、一部の教派が行うイエス・キリストの降誕祭のこと。あくまで誕生を祝う日であって、イエス・キリストの誕生日ではありません。意外とイエスの誕生日と勘違いしている方も多いのではないでしょうか?(笑)

そんなキリストが生まれた街として知られているベツレヘムはパレスチナ自治区の中にあり、お世辞にもあまり治安の良い場所とは言えません。難しい話は省きますが、パレスチナ自治区には分離壁と呼ばれる(アパルトヘイト壁や安全壁などとも呼ばれることも。)高い壁があります。この高さ8メートルのコンクリート壁は「テロ対策」「安全対策」を理由にイスラエル側によって作られました。

ベツレヘムも例外ではなくこの高い壁に囲まれています。そしてこの壁には世界中からアーティストが訪れ、この分断と占領に対して抵抗のアート作品を残しています。これが世界最大の野外美術館と言われる所以です。

ストリートアートになるので日々新しい作品が作られています。このため訪問のタイミングによって違うアート作品を鑑賞することができるというわけです。

それにしても命がけの鑑賞になりますよね。😅

またその中には「世界一眺めの悪いホテル」としても知られる、バンクシープロデュースのホテルがあります。分離壁の目の前に建てられているので、「世界一眺めの悪いホテル」と言われているんだそうですよ。しかし、その壁にはいくつものグラフィティがあるため、アート好きにとってはたまらないんだそうです。

あまり行く機会もなさそうですが、行く事があればぜひ立ち寄ってみて下さい。

というわけで本日の1品です。今年もあっという間に終わってしまいますが、これからS&Tで力を入れていこうとしている作家の1人のPascale Ettlinの作品です。

Reflet de la Forêt, 2020 / Pascale Ettlin
oil on canvas
100cm × 120cm

彼女の作品は映画や自然からインスピレーションを得ています。彼女の作品の中の自然はカラフルでリアルであると同時に、夢のように想像力を掻き立てられます。それは私たちの夢や考え、恐れを映し出しているかのようです。

彼女の作品を見るとき、私たちは必然的に自分自身に問いかけます。だから必然的にそこには複数の物語や解釈が存在します。例えば、画像の女の子は何をしているのでしょうか?後ろ姿しか見えないのでそこから表情を読み取ることはできません。よく見ると女の子の左側にはまた別の女の子が。この子は現実の女の子なんでしょうか?それとも・・・。見ようによっては不吉な前触れのようにも見えますよね?皆さんはどう見えますか?

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