おはようございます。S&Tの上村です。
アートショップの告知でも少し触れましたが、
現代アートにおいては従来では考えられない様々な素材が
用いられることがしばしばあります。
チョコレートもその素材の一つです。
チョコレートを使った作品で有名なのがこれです。
Dieter Roth
Chocolate Object (Schokolade-Objekt)
1969
これらの作品で問題となってくるのが保存の問題です。
当然チョコレートですから時とともに劣化していきます。
昔お土産でもらったチョコレートを忘れていて、
久々に発掘したら、袋の中で粉々になっていたなんてことも
あるので保存が容易でないことは明らかですね。(⌒-⌒; )
おそらく保存は無理だと私は思います。
こういう素材の現代アートについては保存や修復といった
新たな問題がだいぶ前から議論されています。
ただ、現代アートはほとんどの作者がまだ生存しているので
作者と対話しながら修復できるのは強みですよね。
厄介なことには変わりがありませんが。
保存や修復ができないからと言ってその作品が
価値が低いというわけではありません。
例としてはパフォーマンスアートが挙げられます。
パフォーマンスアートはその一瞬を楽しむアートのため、
見た人の記憶にしか存在しないんですよね。
だからと言って価値がないとは言えないですよね。
「すべての芸術作品の時間を止める必要はない」という専門家も
います。私もそう思います。
消えゆく過程を楽しむのもまたその作品の価値なのかもしれませんね。
チョコレートはまず見た目が美しい。
そして、口に入れた時に口の中でとろけていきますよね。
そして私たちの脳をしびれされる甘美な美味しさに包まれて
いきじわじわと喜びを感じます。ある種のハイな状態に陥りますよね。
それはアートを鑑賞した時の脳の動きに似ているように思います。
そう考えるとチョコレートもある種のアートだと言えるのではない
でしょうか?
今回のアートショップではパティシエゆみさんによって作られた
素晴らしいチョコレートを食べながら、
本物のアートを鑑賞してもらいます。
そして、それは限られた人数のみに許された空間となります。
今回だけのスペシャルな企画ですのでご興味ある方は
お早めにお申し込み下さい。
それでは皆様今日も良い一日を。