こんにちは。S&Tの上村です。そう言えば「Chim↑Pom(チンポム)」が、森美術館で開催中の個展を巡り、同館から職業差別とも受け取られる対応を受けたことへの抗議の意味を込めて、今後、アーティスト名を「Chim↑Pom from Smappa!Group(チンポム フロム スマッパ!グループ)」に改名すると発表しましたね。
面白い!
これぞアート。大いに侃侃諤諤して欲しいと思います。🤗
改名は27日からということですが、森美術館での個展は5月29日まで。チンポムは5月15日までに、同展の広報物を含む全媒体で改名後の名称を使用するよう、同館に要請しているそうですが一体どうなることやら。
ちょっと目が離せませんね。
海外でもこんなことが。フランシス・ベーコンの親友バリー・ジュールが、一連のベーコン作品をテート(ロンドン)に寄贈する計画の撤回を決めたそうです。
理由は過去にテートに寄贈したベーコン作品の扱いをめぐる対立が原因で、作品はフランス政府に寄贈する意向だそうです。
ただこれもどちらも一歩も譲らずで面白い展開になっています。
このベーコンの親友のバリー・ジュールにも最近になって疑いが持たれていて、「バリー・ジュール・アーカイブ(BJA)」と称されるジュールの2004年の寄贈に関し、その信憑性に疑問の声が上がっているんだそうです。
こちらもどうなることやら目が離せません。
ハラハラドキドキですね。
アートにはよくこういう論争や揉め事はつきものですが、これが歴史を経て伝説となっていくんでしょうね。これはこれでアートの醍醐味です。
というわけで本日の1品です。
Stefan Brüggemannは1975年 メキシコシティ出身のアーティストです。現在ロンドン、メキシコシティを拠点に活動しています。
彼はテキストやアプロプリエーション(流用)を通して、現代社会における様々な事象に生じる矛盾を作品として成立させます。彼の作品は、主にポスト構造主義や脱構築、ニヒリズムの思想をベースにした理論とポップなイメージの融合です。言葉とテキストの関係、タイポグラフィとハンドライティング、媒体としての素材など、ミニマルな表層の背後に計算された矛盾やアイロニーを組み込むことは、彼の確固たる制作手法です。その表現はしばしば同語反復(トートロジー)されたテキストや記号的イメージを用いて行われ、テキストとイメージそれ自体の意味や答えだけではなく、それらが想起され挿入される文脈との関係において、見る者に問いや疑いを抱かせます。
鏡やベニヤ板など様々な素材がブルッゲマンの表現媒体となり、作品はペインティングのみならず、ネオンや写真、巨大なインスタレーションなどに及んでいます。時代に合わせて言葉の再定義をするのと同じく、金箔からネオンライトまで様々な素材を扱い、美術における技法や素材の意味の再定義も彼の試みの一つです。
2019年にパリのポンピドゥー・センターで大規模なインスタレーション作品を展示するなど、各国で展覧会やプロジェクトを展開しています。