こんにちはS&Tの上村です。まだまだ暑いですね。皆さん体調はいかがですか?
何だかコロナもかなり流行っているようですのでお気をつけ下さいね。
いや〜、私もそろそろウチにいるのも飽きてきました。ま、そんなことを思うようになったのは大分回復してきたんでしょうね。それでも運転はまだまだできないのでせめて散歩くらいはできるようになりたいなとここのところ思ってます。
8月もいよいよ本日で終わり。明日から9月ですがイベント目白押し。体調悪いなんて言っていられません。ウチも大忙しです。海外もたくさんのアートフェアやら何やらで9月はてんてこ舞いです。体が5つ欲しい。(笑)
さて、相変わらず環境活動家のアートテロが一向におさまりませんね。これも本当にひどい💢
犯人の声明はこうです。
『化石燃料産業が芸術作品を破壊しています。私たちの地球は彼らの支配下にあり、政府は彼らの犯罪を止めません。美しい地球とこの芸術作品が、化石燃料産業の富裕層の懐を潤すために解体され、燃やされるのを世界各国が許していることにショックを受けています』
もっともらしいことを言っていますが、文化財を破壊して良いと言うことにはなりません。なんて身勝手な理屈なんだと腹が立ちますよね。
On2Ottawaは、自らを『カナダ政府に気候危機に対する緊急かつ有意義な行動をとるよう促すための、非暴力の市民による不服従団体』と言っています。
でも非暴力じゃないですよね。アート作品に対する立派な暴力です。
一連の抗議行動を受け、2022年、美術館長協会は以下の声明を発表しています。
『協会は、動機が政治的、宗教的、文化的なものであろうと、芸術作品への攻撃は正当化されないと常に明言してきました。アートは時間や国境を越えて、世界中の人々が表現してきた創造性を強調するものであり、私たちが共有している人間性を表現しているのです。いかなる目的であれ、芸術を攻撃することは、こうした絆を損なうものです。そのような抗議は誤った方向に向かうものであり、結果は手段を正当化するものではありません』
また、ある研究でも著名な絵画を攻撃する抗議行動は、気候変動への取り組みへの支持を減少させることがわかっています。
本当にやめて欲しい。
On2Ottawaはこうした批判をよく理解しているが、美術館での抗議行動は、署名活動をしたり、議員に嘆願書を提出したりする抗議に比べて、驚異的な量のメディアに注目されるといいます。広報担当のサリバンは、『プロジェクトとして成功するために必要な報道がされないため、やむを得ず行うのです』と述べていますが、本当に身勝手な理屈です。
怒りはわかりますが、もっと真っ当な手段を取るべきですよね。
それをすればするほどますます本来の環境問題の議論が疎かになるのは小さい子供でもわかりそうなもんですが…。
いつになったらこれがおさまるのか。
と言うわけで本日の1品です。
日本でも人気の高いアーティストOlafur Eliassonの作品から。
オラファー・エリアソンは1967年デンマーク・コペンハーゲン生まれです。王立デンマーク芸術アカデミーに学び、1990年代初頭から多岐にわたる表現活動を展開。特に水や光、霧など自然のなかで起きる現象を取り入れたインスタレーションで知られています。日本でもたびたび紹介され、サステナブルな世界の実現をアートの面から試みる活動で国際的に高い評価を得ています。
オラファー・エリアソンはこう語ります。
『私たちは一方的に奪い続けている。それをどうやって返せばいいのか? 私たちには近代化の代償を払うことはできない。だが状況は差し迫っていて、もう前だけを向いているゆとりはないのだ。立ち止まり、足元の現状を見て、いま手にしているものだけでなんとかしながら過去の失敗を穴埋めしなくてはならない』
『私たちは水を当たり前のように使っているが、水は液体であれ、固体であれ、気体であれ、失われやすいものだ。水を取り巻く現象は複雑だが、同時に水は我われにとって身近な存在。そこに価値がある』
果たして彼の作品に環境団体はテロを仕掛けるのでしょうか?
それでは皆さん本日も良い1日を。