こんにちは。S&Tの上村です。昨日は人もまばらだったのでお昼にちょっと抜け出したらお客様が…😅
大変申し訳なかったです。そのあとも続々とお客様いらっしゃったのできちんとご説明させていただきましたよ。
5月の3〜5日はギャラリーにいる予定ですが、ちょっと抜けないといけないこともあるので念の為ご連絡頂ければ幸いです。
ゴールデンウィークも折り返し。お時間あればぜひ湯浅克俊展『時間の鏡』へ。そして、7日までは東光の酒蔵で石塚由美子個展も開催されていますのでそちらへお立ち寄り下さい。
さて、私が気になっているのが今月開催されるサザビーズのオークション。ホイットニー美術館がエドワード・ホッパーを含む8作品を出品するというんです。
『ん?なんでそれが気になる?』とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
なぜ注目かというと美術業界で長年タブーとされている『deaccession(ディアクセッション)』のために売られるというからです。
『deaccession(ディアクセッション)』とは簡単にいうと他の作品購入の資金を得るために収蔵作品を売却することです。
しかし、これは美術界の重鎮たちの批判を買う可能性のある行為なんですね。
実際にどんなことが起こる可能性があるかというと作品の貸し出しやリソースの共有、その他の協会加盟施設との共同作業が実質的に禁止されたりということが考えられます。ただし、これらに法的な権限はありません。
だから実際には暗黙のルールであり、これは時代によって変化せざるを得ないんですよね。😅
過去にもこういう問題は起きていますが、今回ホイットニー美術館がそれをやろうとしていることで注目しています。美術館も時代の変化によって変わるのは当然の流れなのかもしれません。
今回の『deaccession(ディアクセッション)』も2020年4月、新型コロナウイルスのパンデミックを受け「一部の機関が保有する、使途制限付きの資金」の使用規制を緩和したために実現したものです。この規制緩和により美術館は、コレクション売却益を「コレクション管理に直接関連する費用に限定して使用してよい」となっているんですよね。
しかし一方で、美術館の「収蔵品の永久的な管理者としての美術館の存在意義が覆される可能性がある」のは否めませんよね。💦
いずれにしろ今回のオークションはどうなるのか。もしかしたら直前で中止なんてことも。要注目です。
この問題は非常にデリケートで難しい問題です。これを機にますます議論に拍車がかかることでしょう。
今回は作品そのものの話題ではありませんが、その背景なども知ると面白いですよね。アートは実に奥が深い。
今日はちょっと真面目なそんな話題でした。
本日は湯浅克俊展『時間の鏡』にてサボらずお待ちしております。(笑)
それでは皆さん本日も良い1日を。