こんにちは、S&Tの上村です。昨日はお天気が悪いせいか調子が悪くのんびりしておりました。それにしてもこのめまいは周りからは分かりづらい疾患なんだなと自分がなってみて初めて思います。

きっと周りから見ればそんなに大したことないように見えるんでしょうね。😓

ま、想像しかできないので仕方ないことですが、私もできるだけ他の人のそういう症状は理解しようと努めたいなと改めて思う今日この頃です。

さて、フランスでドラクロワの油彩の習作が見つかったというニュース皆さんご覧になりました?

こういう発見が時々あるのも美術の面白いところですが、私はこのニュースを聞いてなぜか昔あった旧石器捏造事件を思い出しちゃいました。

知らない方のために補足しておくと、とある学者が発掘に携わった遺跡から次々と「新発見」をしたことから「神の手(ゴッドハンド)」と呼ばれ、脚光を浴びましたが、後に自作自演によるものだったことが判明したという事件です。

ゴッドハンド😆

これなんか小説みたいで不謹慎なんですがワクワクしちゃったのを今でも覚えています。だって当時この人の発見は教科書にかなり記載されていたんですよね。後にその業績のほとんどが捏造であることが判明し、それまで教科書に載っていた日本の前期・中期旧石器時代の遺跡が消滅しちゃったんですから。

なんでこの事件を思い出したかというと、このドラクロワを発見したのが某オークション会社の人。この方が発見したのは今回が初めてではなく過去にもそんな発見をしているということを聞いたからです。😅

この方はフランスの日刊紙にこう答えています。

「調査で2つの文書が見つかりました。1つはドラクロワ研究の専門家であるリー・ジョンソンが1980年代に書いた、この作品が本物であることを証明するもの。もう1つは鑑定書です」

ん〜。文書ね〜。そして鑑定書ね〜。😓

ま、あんまり疑うのもどうかと思いますが実際どうやったら信じ切れるのか…。

永遠のテーマですね。

いずれにしろあまり利害関係がなければ下手な映画や小説よりよっぽど面白いですよね。😆

しつこいようですが不謹慎なのは十分わかっています。💦

ま、本物と鑑定されたのでそうなんだとは思いますが皆さんはどう思いますか?

というわけで本日の1品です。

every… Stave of Frederick Chopin’s Nocturnes for the Piano, 2004 / Idris Khan
Chromogenic print
94.6 × 269.6 cm
Edition of 6

S&Tではもうお馴染みですね。イドリス・カーンの作品から。

ロンドンを拠点とするアーティスト、イドリス・カーンは1978年にイギリスで生まれました。2004年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで優秀な成績で修士号を取得して以来、ミニマルでありながら感情に訴える写真、ビデオ、彫刻で国際的に高い評価を受けており、間違いなく同世代の最もエキサイティングなイギリス人アーティストの一人です。

文学、歴史、芸術、音楽、宗教など、さまざまな文化的ソースを活用しながら、カーンは抽象と具象の間の空間に生息し、歴史、累積的な経験、そして時間が一瞬に崩壊するという形而上学的テーマを語る、濃密に重層化されたイメージを含む独自の物語を展開してきました。

カーンの考え方は写真よりも絵画的ですが、作品の制作には写真製版の複製ツールをよく使用します。二次資料(楽譜、コーランのページ、後期カラヴァッジョの絵画の複製)を撮影またはスキャンし、デジタルでスキャンのレイヤーを積み重ねます。これにより、コントラスト、明るさ、不透明度の微妙な変化を細かく制御できます。結果として得られる画像は、表面が驚くほど光学的な強度を持つ大規模なCプリントであることがよくあります。

カーンの作品は、彫刻や絵画にまで広がりました。彫刻作品では、鋼板、立方体、水平の石板などの素材を使用し、楽譜や祈りのテンプレートで表面をサンドブラストして、文化的、視覚的、映画的、時間的な記憶が密集した共感覚的な全体に融合する方法についての研究を続けています。

これまでも国際的な会場でも個展を開催していますが、昨年イドリス・カーンはミルウォーキー美術館でアメリカの美術館で初の個展を開催しました。

彼の作品は、イギリスのロンドンにあるサーチ・コレクション、サンフランシスコ近代美術館、ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館、イスラエルのテルアビブ美術館、オーストラリアのシドニーにあるニューサウスウェールズ州立美術館、フィラデルフィア美術館、サンフランシスコのデ・ヤング美術館、フランスのパリにあるジョルジュ・ポンピドゥー・センターなど、世界中の多くの機関の永久コレクションに収蔵されています。

だいぶ前になりますがこんな感じでオフィスに飾っていらっしゃる方もいます。

やっぱりかっこいいですね。

実は現在展示中の湯浅克俊さんもイギリス留学中に1っこ上にイドリス・カーンがいたそうです。当時からすでにスーパースターだったと言っていました。

そんなカーンの…。あっ!まだ内緒でした。(笑)

それでは皆さん本日も良い1日を。