こんにちは。S&Tの上村です。昨日アートフェア東京の最終日になんとか行って参りました。すごい人出でこれほどアートに関心がある人がいるんだと思うと嬉しくなるのと同時に様々な問題点も見えてきました。風邪をひいてかなりダウンしていた私ですがなんとかその辺は見てこれたと思います。

昨日はまず九州の作家さんの小松孝英さんにご挨拶をして始まりました。その時は何とか体調もいけるかと思っていましたが、その後ドンドン具合が悪くなり死にそうでした。(⌒-⌒; )

しかし、せっかく行ったのだからしっかり見極めないといけないと思い各ブースを回っていきました。気になる作品は作家さんがいれば作家さんとお話しし、作家さんがいない時はギャラリーの人とお話をさせて頂きました。かなり濃密な時間を過ごしましたが、ここで私は一つあることに気がつきます。

それはギャラリーごとの対応の違いでした。丁寧に本当にアートのことを考えているギャラリーさんもあれば、旧態依然とした、アートは特別な人にしか与えられないものだという態度で接してくるギャラリーさんも多数見られました。私はひどい格好でいたのでもちろん、「お前に何がわかる?どうせ買わないだろう?」みたいな態度で接してこられる方もいて、ドMな私はワクワクしてしまいました。笑

また、ブースによってはあまりアートの事は詳しくない売り子さんもいらっしゃって、25年前とさほど変化のない売りギャラリーさんもありました。その辺は少しがっかりしてしまいました。もちろん仕事ですから売れないと話にならないわけですが、売れれば良いというのも少し違う感じがします。(あくまで私見です。)

私はアートをもっといろんな人に気軽に楽しんで欲しいと思っています。それがある特権意識を持ってある種のコミュニティを作るようなものではないはずです。今だにそういう人達が結構数多く見られたのが残念でなりません。そして、そのコミュニティの人達がそれ以外の人を小馬鹿にした態度でいるのも好きではありません。皮肉にも今回のアートフェア東京のテーマが『Art life』!出店するギャラリーさんをもう少し厳選するべきだったと思います。

否定的になってしまいましたが、もちろんそればかりではありませんよ。日本の作家さんのレベルが非常にクォリティーが上がっていて嬉しくなってきました。ま、好みもあるのですが良い作家さんがたくさん出品されていたのが救いです。また、去年より海外のギャラリーの出店は減っていると聞きます。もっともっと欧米のギャラリーさんが出てくれると個人的には嬉しいです。そうしないと島国日本はやはり井の中のカワズになりやすいので、そういう意味でも様々な刺激を入れるべきだと思います。日本の作家さんにとっても間近で海外の作家さんの作品を見る機会が増えるとより作品のクォリティーが上がって良いことずくめかなぁと思います。

最後に私が今回のアートフェア東京で『これだ!』と思った作家さんをご紹介します。104Garelieさんで出されていたアーロンデメッツさんという作家でとにかく圧倒的に美しかった。樹皮をそのままにした部分と綺麗に彫刻してある部分のバランスといい、文句なしです。ギャラリーの方も素晴らしい対応でした。こういうギャラリーに私は頑張って欲しいなぁと思います。

無題 アーロンデメッツ
会場にて 前から撮影
会場にて 後ろから撮影

本当に美しく圧倒的な輝きを放っていましたよ。森の女神とはこんな感じなのだろうと思っちゃいました。一本の木から切り出したんだそうですよ。ちなみにお値段は1千万円だそうです。

とはいえ『1日行っただけで何がわかる!』と言われそうな今回の感想ですが風邪をひいていたのだからとお許しください。色々な意味で純粋に楽しかったです。色々ご意見あるかと思いますが、行かれた皆さんも是非ご感想をお聞かせください。何日でも話できそうですよね。笑

S&Tでお待ちしております。