こんにちはS&Tの上村です。昨日はたくさんの退院のお祝いと励ましのメッセージありがとうございました。改めてお礼申し上げます。

現在10日の営業に向けて必死にリハビリ中です。😅

さて、せっかくなので入院中の出来事を。私が救急車で運ばれた日、同じ病室にいた患者さんのお話。みじろぎ一つできない状況でしたが意識はハッキリしていたので周りの様子を窺っているとどうやら私がいる病室はナースステーションに程近い重篤患者の病室の様子。

『俺の病状はそんなに深刻なの?』と驚いていると何やらお隣のご家族の会話が。

『アニキ、じゃ手続き終わったから行くからな。』
『う〜、もう行くのか?』
『…。じゃな(笑)』

どうも私と同じくらいに運ばれた患者さんのようで入院手続きが終わったばかりのようでした。しかし、その会話の短さに何だか違和感が。🤔

と程なくナースを呼んですぐに弟を呼んでくれだとか酸素濃度がおかしいだとか入れ歯を洗ってくれだとか怒鳴るように叫んでいました。まるで怒りを吐き出しているかのように。

どうやら身動き一つできないようです。なんでもう少し穏やかに話ができないのだろうと思いましたがすぐに原因がわかります。

あまりにうるさいのでナースの皆さんも手を焼いている様子でした。

その後も様々なナースさんがその方の面倒を見にきますがその方はずっと一人ずつ全員に同じクレームを言っていました。

そして、怒鳴ったり叫んだり無視したり。😅

ある日その方の担当に初めてやってきたナースさんが来た時のこと。どうもいつものナースさんとは話し方が違います。耳を傾けているとこんな会話が。

『いつからこの状況ですか?』
『悪くなってから…』
『タバコはいつまで吸ってましたか?』
『動けなくなるまで…』
『この状態でずっと一人でいたんですか?身の回りとか誰かやってくれたんですか?』
『一人で。誰もやってくれない。』
『よくこの状態でできましたね。それでどのくらいその状態で家にいましたか?』
『4年…』
『弟さんが入院手続きに来てくれたようですが弟さんは来てくれなかったんですか?』
『一度も誰も来ない!!!!』『全部一人でやってた!!!』
『興奮しているようなので今日はお話しこれくらいにしましょうね。また来ますね。』

この会話である程度推測できました。

身動きが取れなくなってから4年もの間、実に孤独な生活をしていたんだろうことは容易に想像できますよね。

そして、食事から排泄から全てを1箇所にじっと座ったまま4年もの間耐え忍んでいる間に人との関わり方や礼儀を忘れていったんでしょうね。

求めているものは簡単でした。人との触れ合いそして愛でしたね。だから執拗にナースに絡んでいたんでしょうね。構って欲しいんです。

次の日、弟さんがやってきましたがボソボソと小さな声で『鍵が空いてて物騒だから鍵しめて貴重品預かっておいてやっからな。じゃな。』とニヤニヤした声で帰っていきました。その日以来弟さんはいらっしゃっらなかったです。少なくとも私の入院中は。

人生の1ページを垣間見ました。

アートセラピーというのがありますが私はその方の壁に何を飾ろうかと色々考えました。そしてその方にはこの作品がいいんじゃないかと思いました。それがこちら。

ジャガイモを食べる人々 / ヴィンセント・ファン・ゴッホ
1885年
キャンバスに油彩
82×114cm
アムステルダム:ゴッホ美術館

誰もがご存知のゴッホの『ジャガイモを食べる人々』。もう説明など入りませんよね。この作品を見ながら質素だけど確実に家族がいた生活を思い出し自分の人生を振り返って欲しいなと思います。

何だかちょっと切ない入院の一幕でした。

この話、皆さんはどう思いましたか?

私は皆さんからたくさんの愛をいただいていて幸せです。今のところ。(笑)

そんな皆さんへ10日からしっかり恩返しできるように『もっと愛のサマーセール』開催へ向けて頑張りますね。

それでは皆さん本日も良い1日を。