おはようございます。S&Tの上村です。
さて、10月5日にバンクシーの絵画が一億五千万円で落札された直後に
シュレッダーにかけられた事件は、滅多に芸術の話題など報道されない日本でも
珍しく大々的に報道されて、皆さんもすでにご存知だと思います。
彼はオークション嫌いで、絵画を法外な値段で取引することを批判しているのでは
との見方もあります。
過去に海外メディアで「販売用に作られたもの以外、作品は買わないで」
とコメントしていることも考えるとあながち間違いではないかもしれません。
ただ、この事件で作品の値段が倍に高騰してしまったのも事実で、作家の意図とは
逆の結果になったのも皮肉ですよね。笑
この事件、後日談がありまして、
(日本では事件の時ほど騒がれていませんが^^;)
この一見完璧のような「いたずら」も実は計画通りにはいっていなかったことを
バンクシー自身が明らかにしました。
オークションにかけられた絵は完全に裁断される予定だったそうです。
リハーサルでは毎回うまくいったそうですよ。(本当か?)
果たしてどこまでが真実でどこまでが彼一流のパフォーマンスなのか?
当初は「少女と風船」とされていた作品名がその後、「愛はごみ箱の中に」と
変更されたことも笑えますよね。
アートショップでも作家の意図とお客様の反応が違うことが多々あります。
作家の方では『これは!』と渾身の作品を出してきても反応がイマイチだったり、
割と簡単にできた作品が人気を集めたりと言ったことも多々あります。
一旦作家の手を離れてしまうと予想外の動きを見せるのも
アート作品の面白さなのでしょうね。
今回もお出しする菊地純さんの作品も、八百万シリーズにはオリジナルなのに
なぜかエディションが入っていて、それもなんと8000000分の?と書かれています。
彼一流のいたずらです。彼の表情を想像すると思わずクスッと笑ってしまいますよ。笑
作家はいろいろなことを考えて作品を作っています。
もちろん表面的に美しいとか、面白いとかも大事ですが
たまには、そんな風に作家の意図なども考えて作品を眺めてみてください。
そういうことも含めて改めて作品をじっくりと見て欲しいなと思います。
アートショップでは手にとって見ていただけるので、ほかにはない楽しみ方が
できますよ。
作品に色々な思いを巡らせて、コーヒーを飲みながらじっくり鑑賞してみて下さい。
本当に楽しくアートを堪能できますよ。
それでは皆さま今日も良い1日を。