こんにちは、S&Tの上村です。昨日は久々にめっちゃ負のオーラを背負ったお客様ご来店。久しぶりで腰が引けました。(笑)

ま、接客業はこんな日もありますよね。それにしても最近あまりそういうことがなかったのでなんだか新人に戻ったようで新鮮でしたよ。やせ我慢ですが。😅

辺藝の方は受付の展示を少し模様替え。その辺もぜひご覧下さいね。負のオーラはできるだけ纏わないでご鑑賞下さい。(笑)

さて、たまにはこんな話題も。

皆さんは『The Atlas of Never Built Architecture』という本ご存知ですか?

この本は実現されなかった建築物の本。5000もの作品の中から約350のプロジェクトを厳選して紹介しています。

この本の序文では『未完成のデザインは「純粋で混じりけのないビジョン」だ』と述べていますが、なんとも魅力的じゃないですか?

もちろんその中にはかの有名な『アンビルト(建たず)の女王』ザハ・ハディドの建築物もありました。

いくつかご紹介しますね。

ザハ・ハディド氏が2009年にエジプト首都カイロのために設計した「ストーン・タワーズ」

調和と個性を備えた一連のタワーは、彼女自身が言うところの「静的な建造物群のモノリス的な反復」という概念を覆すものでした。結果的には、プロジェクト・デベロッパーによる計画の見直しがあり、地中海風の複合施設に取って代えられました。

Art Museum Strongoli(イタリア)

イタリアのストロンゴリの丘のうえに鎮座するこの美術館はフランク・ゲーリーではなく、2006年にコープ・ヒンメルブラウにより設計されたものです。ビルバオ・グッゲンハイム美術館(フランク・ゲーリー設計の美術館)の大成功を受け、美術館はその所蔵作品だけでなく建物自体のあり方を熟考する必要に迫られることになったと著者たちは述べています。ただの美術館ではなく、その建築を見ること自体が訪れる人々の目的になるという構想で、ほかと同じく資金不足が主な要因でいまなお未完のままです。人口6500人の集落にとっては資金がかかりすぎる提案で「妄想」に終わっています。

二つ見ただけでも興味をそそられませんか?

未完だから魅力的なのか?とも思いますが、建築家のその純粋な思いゆえの未完の建築。いつか技術の進歩とともに実現するのかもしれませんね。

そんな日に思いを馳せながらこの本を読んでみてはいかが?

本日も『辺藝』開催中です。お天気はどうですかね?

それでは皆さん本日も良い1日を。