こんにちはS&Tの上村です。昨日もまったりとした『本とアート』展でした。お天気が良くて思わず昼寝しそうになっちゃいました。(笑)

時々聞かれるのが『オススメはどれですか?』というご質問。これが実は非常に難問でオススメじゃないものはそもそも展示しないのです。😅

そういう場合は好みをお聞きしてあえてオススメしますが、基本的には私が気に入っているものなんですよね。

今回の『本とアート』展ももちろんそんな感じで展示しておりますが、まだ売れてなくて特にオススメしたいものをあえて答えるならこの作品。

Les Uterus fleurissent / Annette Messager
edition 100

こちらの作品実は私の分も購入していて2点あるんですよね。一つ売れちゃったら、熱意のある人には販売しようかと考えていたんですが、どういうわけか展示後半になってもまだ売れていないんですよね。😅

S&Tでのパターンだとこういう場合は大抵2、3年後に急に食いつく人が増えるんですが、その時には時すでに遅しで作品もない上に価格も…。

昔からうちの様子を見ている人はもうお分かりですよね。(笑)

気になる人はぜひ実物を見にいらっしゃって下さいね。

『本とアート』展は残すところあと3日となりましたので急いで下さいね。

それでは作家のご紹介。何度も紹介してますが😅

Annette Messager(アネット·メサジェ)は1943年フランス生まれのアーティストです。

1970年代から身近な小物や雑誌、日用品などの日常の素材を使った作品を創作。1982年には、写真モンタージュとファンタジーを融合させた作品群《キマイラ》シリーズを発表しました。その後、布、刺繍、編み物といった女性らしい素材と、動物のはく製や人体のパーツ写真を融合させた作品で注目を浴びます。彼女は既存のスタイルにとらわれない斬新な視点で、人間の相反する複雑な内面を浮き彫りにします。アウトサイダーとして「権威」への挑戦を続けるとともに、最近はフェミニズム運動をテーマにメッセージ性のある作品にも取り組んでいます。2005年にヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞。2008年に森美術館で日本初の大規模個展『アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち』を開催。浮世絵師・歌川国芳の手法を参考にするなど日本文化にも造詣が深い。

彼女は建築家でアマチュア画家だった父の影響で、幼少の頃から「クレヨンや絵の具を与えてもらい、よく絵を描いていたので、芸術はとても自然なことでした」と語っています。
 パリ国立高等装飾美術学校時代、写真コンクール優勝の副賞だった世界一周航空券を使い、南ヨーロッパやインド、イスラエル、ネパール、日本などを旅行、異文化の影響を受けました。卒業後、ジャン・デュビュッフェの前衛美術に感銘を受け、さらには1968年の「5月革命」による旧体制崩壊を目の当たりにし、美術は美術館といった「権威」ではなく、路上や日常にあると痛感したといいます。
 翌1969年、パリで彫刻のインスタレーションと版画を発表し、注目を集めました。1970年代には日用品を集積した《コレクション》シリーズや、映画のポスターにヒントを得た《連続ドラマ》などを世に送り出します。1982年には、写真モンタージュとファンタジーを融合させた壮大な作品群《キマイラ》シリーズを発表。
 その後、1990年代にかけては、ぬいぐるみや布、刺繍、編み物といった女性らしいモチーフや素材を駆使しつつ、人体のパーツを写したグロテスクな写真や動物の剥製などを融合させた「二面性」を強調する作品に移行。表現方法も「吊す」「浸透する」といった展示の可能性も探究しました。
 既存のスタイルにとらわれない斬新な視点で、人間の相反する複雑な内面を浮き彫りにする作品が多いが、彼女は「オブジェにも人間にも常に相反する裏側があります。私はいつも先入観なく空っぽな状態で創作を始め、見るものすべてを自分のものとして吸収します。芸術家は泥棒なのです」と話します。
 21世紀に入ると、コンピューターを駆使した“動く作品”にも挑戦。2005年には、童話『ピノキオ』を原案にした作品群《カジノ》で、ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞。最近ではトップレスで抗議する女性集団(フェメン)のフェミニズム運動など、メッセージ性のある作品の制作にも取り組んでいます。

1990年にはクリスチャン・ボルタンスキーと2人展も開催しています。

また、2008年には森美術館にて『アネット・メサジエ:聖と俗の使者たち』展が開催されたり、2016年には第28回高松宮殿下記念世界文化賞の彫刻部門で受賞していたりと日本でも馴染み深いアーティストです。

今回出品作品は裏から見るのを忘れてはダメですよ。

それでは皆さん本日も良いI日を。