こんにちは。S&Tの上村です。昨日あるほなつきの二人が嬉しそうにウチにやってきました。この二人いつも大荷物でウチにやってきます。(笑)
今回もいつにも増して大荷物でやってきて、入る間もなく荷物を広げ出しました。そして次々と作品が飛び出します。
アートショップ でも一部お見せした『Tokyoシリーズ』が完結したということで全20作を一通り見ましたが、どれも素晴らしい。
そして、最新作がこれだと見せられたのがこちらの2点。
いつも残念に思うのは画像では伝わらない魅力が作品にはあるということ。特にこのお二人の作品は実物を見ないと分からないかもしれません。(⌒-⌒; )
この最新作は非常に素晴らしい。もちろんこの二人のスタイルで写真と絵の融合ですがどこまでが写真でどこまでが絵なのかが非常に曖昧で、そしてどこか違和感のある空間の歪み。それが二人の作品の世界観を見事に表現しています。本当に美しい作品に仕上がっています。これは間違いなく現時点での二人の最高傑作です。
二人の進化は一体どこまでと思わせるほど出会ってから作品の排出スピードも速い二人ですが、実は緻密に計算され尽くした作品作りをしています。
直感的ななつきさん、そして緻密に計算するあるほさん。この二人の思惑が絶妙に合致した時、その作品は誕生します。
今回の最新作は、オリジナルに加え、エディション版も3で販売します。
これは本当に素晴らしい作品です。オリジナルはもちろん1点しかありません。早い者勝ちですよ。(笑)
もちろん実物をご覧になりたい方は大歓迎です。お問い合わせはS&Tまで。
最後にふたりの簡単な紹介を載せておきますね。
【alfonatski】
Profile2015年より、二人展を軸に表現活動を開始。2017年にるーつ企画(出版・製本・工房)をたちあげ、自作絵本を通した表現活動にシフト。2019年より「honnan books シリーズ」を開始。約13cm x 11cmの小型の本の中であらたな活動を展開しています。あれもこれも係の「あるほ」と、あーだこーだ係の「なつき」という分担以外は特にありません。
Artist Statement情報の伝達が容易になり、価値観や文化の多様性が身近になったいま、「言葉に縛られる」ことは、かえって共感をさまたげる時代になっているのではないか。
あるほなつき(alfonatski ≠ Alfo + Natski ) は、あるほ(Alfo) と、なつき(Natski ) のユニットとして2015年から表現活動を続けてきた。それはお互いの能力を補う為に歩み始めたと思えるのだが、二人で作品を作るということは、様々な困難が生じる。特に絵本の製作においては、「言葉」の解釈の違いが大きな壁になる。それぞれの育ってきた環境も異なるし、イントネーションの違いや、行間の読み取り方も違うのだ。それを多くの人へ共感をともなって伝えようとする事は容易ではなかった。それでもお互い妥協せず、一つの結果を出す為に、答えが出るまで議論し、お互いが納得できる「言葉」を探し出してきた。「共通の目標」があるならば、そのために努力をし、知恵を絞る。結果的には「妥協しなくても何とかなる知恵を思いつける」という実感はあったが、世間一般との意思疎通を図ることが極めて困難であるということも同時に感じた。他者との関係性に於いて「共通の目標」が定まらない中でも、「お互いを尊重して相互に関心を持つ」ことによってその困難は乗り越えられるのではないか。共感するための手段として「記号」は、存在し役割を果たしてきた。「記号」に関する解釈はsophisticateされたものになっていった。しかし「情報の伝達が容易になり、価値観や文化の多様性が身近になったいま、「言葉に縛られる」ことは、かえって共感をさまたげる時代になっているのではないか」と、感じるのだ。このプロジェクトは絵本を作ってきた過程の中で、絵と写真の組み合わせについては、あまり大きな壁を感じることはなかったことがヒントになった。言葉に縛られることなく、ゆるやかな「記号」を用いたやりとりを通して、「共感による、あるいは、よらない」、他者とのコミュニケーションの取り方の、ひとつのかたちである。 ーあるほなつき