こんにちは、S&Tの上村です。そういえば山形県知事選が終わりました。予想通りの結果でした。本来なら無投票で終わるはずのものがなぜか福島から対抗馬が出馬した今回の選挙。選挙に関心を持ってもらいたいからという理由で出馬したようでしたが、これがえらい的外れな上に迷惑な話でしたね。だって、選挙になったおかげで数億円も税金が使われたんですから。この人全くわかっていないですよね。😥

そこに加えて一応選挙公報見ましたが、手書きの小学生の作文のような文章がつらつらと。私が特に違和感を覚えたのがパートナーシップ制度の解消という事。そんな時代錯誤な話ありますか💢

こんな人間のために税金が使われたかと思うと非常に腹立たしい思いです。日本の選挙はとにかく酷いですが、史上5本の指に入る酷さでした。

選挙に出る時点で何らかの選考があってもいいんじゃないかと思います。平等性のために誰でも出れると言ってもいくら何でも酷すぎると思いましたね。

怒りが込み上げてくるのでこのくらいにしておきます。😅

大英博物館での事件しかり、フジテレビの問題しかり、通り魔の事件然り、性質や規模は違えどなんだか世の中病んでいますよね。わかっている事とはいえ不安な世の中です。

そんな時は芸術で癒されようっと。(笑)

あくまで私見です。

さて、トランプさんが大統領になって早くも美術界にも影響が出始めていますね。ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(NGA)が「多様性、公平性、包括性(Diversity、Equity、Inclusion=DEI)」にまつわる部署を閉鎖しました。😭

NGAがDEI推進プロジェクトを発足させたのは、トランプ前政権時代。

「多様性、公平性、包括性に焦点を当て、私たちが伝えるストーリーやそれを伝える方法、そして私たちのスタッフを多様化します」という新たなビジョンとミッションステートメントを発表していました。

この取り組みによって、それまでNGAの指導者や学芸スタッフのほぼ全員が白人だった事実が浮き彫りになり、その後、NGA初のアフリカン・アメリカン・アートのキュレーターや、新しいチーフ・キュレーターを含む雇用を生み出し、より多くの女性や有色人種のアーティストを紹介する多様な展覧会を実現したんですよね。

本当に素晴らしい取り組みだったわけです。

しかし、昨年の大統領選を前に、多様性プロジェクトの最高責任者は辞任し、後任のポストは空いたままになっちゃったんですね。

現在、NGAはオンライン上のステートメントから、「多様性、公平性、アクセス、包括性」という言葉を削除し、「歓迎的雰囲気でアクセスしやすい」という表現に変わっています。

https://www.nga.gov

実に残念です。😭

現在アメリカの美術館や芸術団体は「多様性、公平性、包括性(Diversity、Equity、Inclusion=DEI)」を否定する大統領令にどう対処するのか判断に迫られていますが、気骨ある対応を期待したいところです。

それも芸術の面白さでありますが。

というわけで本日の1品です。

Big Daddy Paper Doll, 1968 / MAY STEVENS
Acrylic on canvas
152.4 × 274.32 cm

今日の話題にふさわしい作品じゃないでしょうか?

S&Tでもお馴染みのメイ・スティーブンスの作品からです。

May Stevensはマサチューセッツ州ドーチェスターで生まれ、ボストン近郊のマサチューセッツ州クインシーで労働者階級の家族に育てられました。結果的に彼女の作品は、彼女の社会に対する見方、彼女が彼女の周りで目撃した女性の貧困と機会の欠如の影響を受けました。ボストンとニューヨーク市で美術を学んだ後、彼女は1948年に仲間のアーティスト活動家ルドルフ・バラニクと結婚しました。

スティーブンスは最初から、芸術は個人的な表現だけでなく、社会的解説に使用されなければならないと信じていました。彼女の芸術は通常、政治活動家としての彼女の個人的な経験に関連しています。

彼女は公民権運動に従事し、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアがカタログの紹介を書いたフリーダムライダーと呼ばれる1964年の展覧会につながりました。1967年から1976年までのスティーブンスのビッグダディシリーズは、ベトナム戦争に対する怒りの反応として作られました。これらの大きなポップアートスタイルの絵画は、彼女の最も有名な絵画の1つです。

フェミニスト芸術運動に触発されたスティーブンスは、女性アーティストの人生を個人やグループのポートレイトで称え、それを「オルタナティブ」な美術史とみなしています。彼女はまた、1977年から92年まで出版された雑誌「Heresies: A Feminist Publication on Art and Politics」の設立を支援しました。

1981年のスティーブンスの息子の死は、彼女の作品の方向性を変えました。彼女の後の絵画は、痛烈な感覚が染み込んだ風景でした。

彼女はゲリラ・ガールズの元祖であり、重要なフェミニスト出版物『Heresies』の創設メンバーでもあります。彼女の作品は、MoMA、ホイットニー、ブルックリン美術館、ハーバード美術館、ダートマス大学フッド美術館などに収蔵されています。 (1924–2019)

彼女の作品はオススメです。ご興味ある方は遠慮なくご相談下さいね。

それでは皆さん本日も良い1日を。