『決して高くないうちに』
こんにちは、S&Tの上村です。昨日は明後日からのイベントの準備をしながら作品を見ていて、ついつい今年の振り返りをしちゃいました。特に海外の作家の作品を出していると今年はS&Tで随分前から皆さんにオススメしているたくさんの作家が日本で個展やっていたなぁなんて感慨に耽っちゃいました。トーマス・ルフ然り、イドリス・カーン然りです。
前述の作家なんてS&Tでは随分前からご紹介していますが、当初は日本では見向きもされなかった!
今頃かと思うと同時にそんな展示をできることにちょっと羨ましさも感じます。😅
それにしても随分高くなったなぁなんて感じていますが、やっぱりまだ誰も知らない作家を見つける楽しみは格別なものなんですけどね。
ま、高くなった作家の展示は資本力のあるところにお任せして、S&Tでは今まで通りまだ見ぬ作家たちでお得に買えちゃう作家をご紹介していければなと新たに思ったところです。
それでもご紹介し始めは皆さん微妙な反応なんですが、これまでのS&Tでご紹介した作家たちの結果を見て判断してもらえればと思います。
そういえば、つい先日もフリーダ・カーロの作品が5,470万ドル(約86億円)で落札され女性作家による作品としてのオークション記録を塗り替えましたね。でも、そんな価格の作品って誰でも買えるわけじゃないじゃないですか。
もっと安いうちに手に入れて楽しみたいですよね。誰もが思うことですが。😅
『もっと安い』と言うといつも怒られますね。『決して高くないうちに』と言い直しておきますか。(笑)
とにかく、そうなる前に皆さんには発掘して楽しんでもらいたいものですね。そんな作品をこれからもご紹介し続けていきますね。🤗
ちなみに、今回のセールには…。
あっ。秘密でした。(笑)
気になる方はぜひS&Tへ足を運んで下さい。
と言うわけで本日の1品です。

digital silver bromide print mounted on 4 ply museum board and Dibond
image: 76.5 x 101.5 cm
edition of 7 with 1 AP
ロンドンを拠点とするアーティスト、イドリス・カーンは1978年にイギリスで生まれました。2004年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで優秀な成績で修士号を取得して以来、ミニマルでありながら感情に訴える写真、ビデオ、彫刻で国際的に高い評価を受けており、間違いなく同世代の最もエキサイティングなイギリス人アーティストの一人です。
文学、歴史、芸術、音楽、宗教など、さまざまな文化的ソースを活用しながら、カーンは抽象と具象の間の空間に生息し、歴史、累積的な経験、そして時間が一瞬に崩壊するという形而上学的テーマを語る、濃密に重層化されたイメージを含む独自の物語を展開してきました。
カーンの考え方は写真よりも絵画的ですが、作品の制作には写真製版の複製ツールをよく使用します。二次資料(楽譜、コーランのページ、後期カラヴァッジョの絵画の複製)を撮影またはスキャンし、デジタルでスキャンのレイヤーを積み重ねます。これにより、コントラスト、明るさ、不透明度の微妙な変化を細かく制御できます。結果として得られる画像は、表面が驚くほど光学的な強度を持つ大規模なCプリントであることがよくあります。
カーンの作品は、彫刻や絵画にまで広がりました。彫刻作品では、鋼板、立方体、水平の石板などの素材を使用し、楽譜や祈りのテンプレートで表面をサンドブラストして、文化的、視覚的、映画的、時間的な記憶が密集した共感覚的な全体に融合する方法についての研究を続けています。
彼の作品は、イギリスのロンドンにあるサーチ・コレクション、サンフランシスコ近代美術館、ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館、イスラエルのテルアビブ美術館、オーストラリアのシドニーにあるニューサウスウェールズ州立美術館、フィラデルフィア美術館、サンフランシスコのデ・ヤング美術館、フランスのパリにあるジョルジュ・ポンピドゥー・センターなど、世界中の多くの機関の永久コレクションに収蔵されています。
エディション版ですがS&Tにも1点あります。ご覧になりたい方は遠慮なくお申し付け下さい。
セールにはどうしようかな???
私の匙加減一つです。(笑)
それでは皆さん本日も良い1日を。
