こんにちは、S&Tの上村です。『愚直』無事終了いたしました。\(^o^)/

搬出もあるため最終日の昨日は16時でクローズでしたが、搬出中もいらっしゃる方もいてそんなに盛り上がった展示あったかなと嬉しくなっちゃいました。

会期中数多くの方に来場していただきましたが、2度3度と訪れる方多かったですね。昨日も最後に見納めみたいな感じの方もたくさんいましたよ。

何はともあれ無事終了いたしました。改めてお礼申し上げます。🙇

終わったのでちょっとどんなものが展示してあったのか一つだけご紹介。何度も言いますが画像と実物とは雲泥の差ですのでその辺は理解した上でご覧下さい。

今回、会期中のブログでも展示紹介の時は作品は隠してご紹介していたのですが、デカすぎて隠しきれなかったのが石川君のこの作品。(笑)

プラスティックス / 石川琢弥

う〜ん。やはり画像ではそのスケール感伝わらないですね。😅

展示にいらっしゃったお客様は皆さんその作品の圧倒的存在感に目を奪われていましたよ。そして画像で見るよりもずっと重厚感があります。

パッと見、戦艦の絵ですよね。しかし、何やら気になるのが右上に謎の写真。そして、タイトルの『プラスティックス』。

よく見ると『なんじゃそりゃ?』とツッコミどころ満載です。🤭

ちょっと角度を変えた画像を見てみましょう。

プラスティックス 横から見たところ

横から見るとこんな感じです。

手作りのフレーム(?)に戦艦の油絵が設置されているのがわかるかと思います。

フレームのグレーの部分に描いてある文字にタイトルのヒントが。わかりますかね?

よく見ると画面の左上や右下の方になんか見たことがある星のマークが。

タミヤとも書いてあります。そうです。あのタミヤですね。

ここまでくるとピンとくる方もいらっしゃることでしょう。そうなんです。実はこの作品は戦艦の絵ではなく戦艦のプラモデルの箱の蓋の絵なんですね。(笑)

ここまでで私は思わず笑っちゃいました。プラモデルの実物のスケール感を想像したら作品とのスケール感との違い面白いですよね。まさになんじゃそりゃです。😆

これでタイトルの『プラスティックス』の謎は解けましたね。

すっきりしました?

『いやいや、まだまだ』と画面の向こうで突っ込んでいる方いますよね。(笑)

そうです。まだ右上の写真の謎がありますよね。

あれは石川君とお父さんの写真なんですね。石川君も赤ん坊の頃は可愛かったですね。(笑)

石川君が19歳の時にお父さんは亡くなっていますが、唯一残っているお父さんの写真だそうです。

石川君のお父さん何やらとんでもない人物だったらしくここでは詳細は割愛しますが、いわゆるロクデナシだったそうです。

で、当然石川君はお父さんから何かしてもらった記憶というのはほとんどなかったそうです。そんなお父さんが石川君が小学生の頃に唯一プレゼントしてくれたのがこの戦艦のプラモデル。

当時小学生だった石川君にとってその戦艦のプラモデルはそのぐらい大きく見えたということでこの作品を作ったそうなんですね。

話を聞くとそのスケール感やっぱり面白いですよね。

そして、19歳の時に突然お父さんは亡くなるわけですが、結果的にそのお父さんの保険金で石川君は好きな芸術の道を極めるために大学へ通うことができたそうです。

なんとも切ない話です。😭

ただのどデカい戦艦の絵かと思いきや極めて私的なそんな話が隠されていたとは。これも芸術作品の面白いところですよね。当然なんですが、見た目通りではありません。

この面白さがわかっちゃうと見た目だけ綺麗な絵なんて興味がなくなっちゃいますよね。(笑)

石川君がお父さんの話をし出したのはここ数年の話。現在41歳の石川君ですが、それだけ石川君の中で消化するための時間が必要だったということでしょう。

それまではきっと恨みつらみもあったことでしょう。しかし、最終的に笑い話として話せる日がやってきて、感謝すら感じている石川君はようやくこれからの人生をその呪縛から逃れて幸せに歩んでいくことでしょう。

歳をとるって素晴らしいなとこの作品を見て思います。

そんな人生の縮図を感じさせる作品でした。

一つの作品をとってもこれだけのことが語れちゃう今回の『愚直』。

どんだけ内容の濃い作品が揃ったのか想像してみて下さい。

他の3名の作品も本当に素晴らしかった。🤗

語るべきことが多すぎるのでそれは行った方から感想など聞いて下さい。

『行けばよかった』と後悔している人もいるかもしれませんね。(笑)

もう終わっちゃいましたが、来年もこんな素晴らしい作品の展示ができるように頑張ります。

思った以上に長くなったので今日はここまで。

しばらくの間はS&Tも『愚直』の話題で盛り上がりそうです。

それでは皆さん本日も良い1日を。