おはようございます。S&Tの上村です。
さて、だいぶかかってしまいましたが、ようやく先日入荷していた
イドリス・カーン の額装が仕上がってきました。
浮かし額にしようか、木のフレームにしようかとだいぶ額屋さんと悩みました
が、結局はシンプルな黒のフレームにしたところかなりカッコイイできです。\(^o^)/
浮かし額が当初有力候補でしたが、この浮かし額、様々な問題があり今回は断念しました。
何が問題なのかというと、まずは、そのままウレタンなどで浮かせた場合、必ず時間経過と
共に作品がよれてしまうということでした。それでは、ウレタンではなく、作品にしっかり
裏打ちをして浮かせた場合は、この裏打ちが問題で後々剥がそうと思っても剥がせない!
これは作品にとって致命的なので現状を維持するためにも裏打ちは避けないと!と額屋さん
と話をし、これも断念。(´・∀・`)
結局、浮かし額はどの方法を取っても作品に何らかのダメージが残るということで
やめにしました。最近は色々浮かし額でかっこよく展示していますが、それらは全て作品に
とっては良くないように思われますね。^_^;
版元から直接そんな浮かし額で納品されることもあり、やむをえずウチにも浮かし額の作品
ありますが、できることならやめたほうがいいですね。
額縁も額屋さんによって色々ですが、やはり安いものはそれなりで、もし、大切な作品なら
多少お金がかかってもきちんと吟味してからおつけすることをオススメします。
作品のためにも是非そうして下さいね。
それでは最後にイドリス・カーン のご紹介です。
彼はイギリス、バーミンガムの生まれで現在ロンドン在住の作家です。
写真やビデオ、彫刻を含んだ様々なメディアを使用して作られる彼の作品は
複数の画像を重ね合わせるという技法で制作されています。
彼のテーマには文学や個人的および政治的歴史、音楽、
宗教(特にイスラム教)が含まれています。
また、オマージュ作品も多く、ベルントウントヒラベッヒャーのオマージュ作品など
EVERY〜シリーズがとても面白いですね。
彼の作品は、ニューヨークのグッゲンハイム美術館やイスラエルのテルアビブ
美術館などの有名な美術館のコレクションになっています。
最近のオークションでも常に予想落札価格を超える価格で落札されていて
彼の世代の中で最も重要な作家の一人となっています。
一応画像つけましたが、残念ながら彼の作品は画像ではとても良さがわかりません。
ぜひ実物を見てご判断していただきたいと思います。
日本ではあまり見ることの少ないこの作家。
S&Tで取り扱っておりますのでご興味ある方は是非ご連絡ください。
それでは皆さま今日も良い1日を!