こんにちは。S&Tの上村です。現在、東京・六本木のワコウ・ワークス・オブ・アートで『angst vor zu schön:美しすぎることへの不安』というミリアム・カーンの個展が開催されています。
ワコウ・ワークス・オブ・アートさんと言えば私の大好きなゲルハルト・リヒターをいち早く日本に紹介したギャラリーさんで、現在もリヒターさんとは深いつながりのあるなんともうらやましくも素晴らしいギャラリーさんです。😀
そんなワコウさんで今回開催されている個展はそのタイトルからそそられます。『angst vor zu schön:美しすぎることへの不安』ですよ!!!
ミリアム・カーンはスイス生まれの作家さんです。彼女は1970年代に興ったフェミニズムやパフォーマンスアート、反核運動などの社会的な動向に影響を受け、ドローイング作品の制作からアーティスト活動を始めます。1979年から1980年の冬にかけて、屋外の建物に直接描いたドローイング作品『my woman-ness is my public part(私の女性性は、パブリックな部分だ)』で国際的な注目を集めました。
彼女の作品は明確な輪郭を持ちません。そのために見るものをどこか不安にさせます。そして、その色彩が非常に美しいんですよ。時代の不確かさや人間のあり方を問い続けている彼女の作品は必見です。
今回の個展では新作7点に、1990年代に描かれた初期作品を加えた約20点の油彩で構成されているそうです。
それにしても『angst vor zu schön:美しすぎることへの不安』とはなんとも惹きつけられるタイトルですが、きっとそんなタイトルにふさわしい個展だろうと期待を膨らませちゃいますね。
彼女は8月1日から愛知・名古屋の愛知芸術文化センター、名古屋市美術館などで開催される『あいちトリエンナーレ2019』への参加も決定しています。
色々な展示で彼女の作品を見比べてみるのも面白いですよね。\(^o^)/