こんにちは、S&Tの上村です。皆さん先日ブログに『変なことしか覚えていないのは私だけですかね。役に立つことは何一つ覚えていません。(笑)』と新入社員の頃の出来事を書いたのを覚えていますか?
昨日その話を移動中に嫁と話していたら嫁が大爆笑。危うく事故になりそうなほど目一杯笑っていました。(笑)
普段の私から薄々そう思っていたんでしょうかね?
笑いすぎだから。😅
ま、楽しんでもらえたようで良かったです。(笑)
さて、先日プチプチローズ・ワイリー展を開催すると言っていたのは皆さん覚えているでしょうか?
その中の作品の一つに、2009年のクエンティン・タランティーノ監督の映画にインスピレーションを得た作品が1点あります。版画ですが、これが色々面白いんですよ。
もちろん映画との関係性などを考えるのも面白いんですが、実はこのエディションをリリースしたのがTurps Bananaという版元。もちろんTurpsのエンボスがど〜んと入っています。
このTurps Bananaについては皆さんご存知ですか?
こちら実はS&Tでもお馴染みのマーカス・ハーヴェイが創設者の一人なんですね。たまたまなのですがご縁が深いようです。
忘れている方のためにおさらいです。
【Marcus Harvey】
1963年 イギリス生まれのアーティストです。YBAsの一人でゴールドスミスカレッジ時代にダミアン・ハーストと親友になります。
主なコレクション)
The Museum of Modern Art, New York
the Stedelijk Museum, Amsterdam
The British Council Collection, London など
やはり彼の最も有名な作品と言えば”マイラ・ヒンドリー”!
彼のこの作品は展示中に2度の襲撃をうけます。当時はかなり社会問題になりました。
”センセーション展”という企画展のタイトル通り、まさにセンセーションな作品でした。
その絵を当時のタイムス紙の記者は以下のように評しています。
『彼女(マイラヒンドリー)の悪評を活用し、ハーヴェイは墓や記念碑のようなキャンバスに子供の手形で彼女の肖像を描くことにより、彼女が犯した罪の恐ろしさを伝えることに成功しました。いくつかの出入り口から遠目に見るとヒンドリーの顔が妖怪のようにそびえ立ちます。我々が、それが子供たちの手形で描かれたいることを気づくのに十分近づく頃には、圧倒的な脅威をもたらします。』
良くも悪くも私たちに訴えかけるのに十分な内容の作品です。
どうです思い出しましたか?
あまりに過激で露出が激減した彼ですが、実はしっかりと制作活動もしています。そして、2003年に主に画家によって作られた絵画に関する雑誌を設立するというアイデアが実現したのがこのTurps Bananaです。
制作だけじゃなくこんなこともしていたんですよね。
そこからリリースされたのが今回入荷しているRose Wylieの作品というわけです。
そんなことは何も関係なく入ってきた作品ですが、本当に不思議なご縁を感じました。マーカス・ハーヴェイは作家としてだけじゃなく作品を見る目もあるんだなと感心もしましたが、これはいつも私が言っていること。
一流は一流を知るという言葉通り、本当に一流のアーティストたちは一流のコレクターでもあるんですよね。その証拠に私が見てきたアーティストは全員しれっと素晴らしい作品をコレクションしているんですよね。
嘘だと思ったら一流のアーティストの家に言ってみるのが手っ取り早いですかね。
逆に言うと二流の作家は自分の作品に夢中。ナルシシスト(?)と思うほど他の人の作品には目もくれません。こういう作家結構皆さんの周りで見かけませんか?🤭
思い当たる人がいたら決してその人の作品は買わない方が良いですよ。(笑)
あくまで経験による私見ですので、信じるか信じないかはあなた次第。
またまた都市伝説みたいになってきましたね。(笑)
いずれにしろ過激で問題児のマーカス・ハーヴェイですが彼が一流であることは間違いないでしょう。問題児であるが故に評価はまだまだ低いので購入するチャンスがあればぜひ。もちろんS&Tでもお取り扱いできますよ。
最後にもう一度。
『信じるか信じないかはあなた次第。』
(笑)
それでは皆さん本日も良い1日を。