こんにちは。S&Tの上村です。昨日の夕方、車で走っているといつもより道路が混雑していました。そういえば明日からゴールデンウイーク本番なんだなぁと実感したところです。というわけで今日からお休み始まった方も多いかと思います。皆さん旅のご予定などウキウキですね。お仕事の人は頑張って下さい。私もそんなお仕事組の一人ですが。あとでゆっくり休もうと思います。休めるかな?😅

さて、先日ずっと見ていた海外のテレビシリーズを見ていた時に出てきた会話に思わず食いついちゃいました。とある有名コレクターと元モデルの若いギャラリストの卵という設定。その時のやりとりがこちら。

コレクター:『もう見られたいと思わない?』
若いギャラリストの卵:『見る側がいい。』
コレクター:『見る側が力を持つ。』
コレクター:『望みがなんでも叶うならどうしたい?』
若いギャラリストの卵:
『そうね。誰かギャラリーの資金を出してくれれば若いアーティストを育ててみたい。今あふれているのはどこかで見たような売れるとわかっているものばかり。冒険していない。』

『深く追求する創り手を育てたい。形のないものを探し求めるような…』

アートとは全く関係ないドラマにまさかこんな深いやりとりが出てくるとは。きっとこの脚本家は本物のアートジャンキーに違いないと確信しました。

私には非常に響いた何気ない海外ドラマでのワンシーン。日本のアートシーンを言い表してもいるような気がします。

S&Tではそんな新しいアーティストをこれからも発信し続けていきたいなと改めて思ったところです。

ま、心のないギャラリストやディーラーが多いのも皆さんご存知の通りですが。💦

そんなディーラーにはならないように常に初心を忘れず精進していきますね。

会話の前後はアートとは関係のない結構変態なドラマでしたが。😅

そんなドラマでアートに想いを馳せる私も相当なアートジャンキーですね。(笑)

というわけで本日の1品です。せっかくゴールデンウィークが始まったので現在開催中の湯浅克俊展『時間の鏡』から。

1999.5.12 / Katsutoshi Yuasa
ink and coffee on wooden panel
88cmx59cm

今回1点だけ木版画以外の作品が展示されています。湯浅さんが木版画へと移行する前の貴重な作品です。それがこちら。

1999.5.12 水性絵画 1999年
『私がまだ木版画を専攻する前の絵画作品。武蔵野美術大学の油絵科に入学した私は、油絵具の匂いと乾きが遅いことが好きになれず水性インクとインスタントコーヒーを使って絵を描いていた。筆で描いては布で拭き取る作業を繰り返す独特な方法を用いていたが、2年生の終わりの頃にはイメージが無くなって画面がほぼ真っ白になってしまった。いわゆる破壊と再生をテーマにしていたのだが、何を描いたら良いのかわからなくなって途方に暮れていた頃に単発の木版画の授業があり、そこで木版画と写真を組み合わせる方法を思いついた。』〜湯浅 克俊

一番初めに展示されているこの作品ももちろん実物を見て欲しいなと思います。

ちなみにインスタントコーヒーの匂いはしませんが、隣がコーヒースタンドなのでしばし当時の匂いがするような錯覚も。偶然ですが。(笑)

ゴールデンウィークのひと時にぜひ湯浅克俊展『時間の鏡』に足を運んでください。私もできる限り在廊するようにしますが、確実に私と話したいという方はご連絡頂ければ参上します。

それではお休みの方もお仕事の方も本日も良い1日を。