おはようございます。S&Tの上村です。

久々のこのシリーズももう6回目なんですね。

これも私がまだ新人の頃のお話です。

とある海外の作家が来日することになり、そのお迎えを成田空港まで

私が行くことになりました。

当時、国際線は成田空港からしか発着していない時代のことです。

今から考えるととんでもなく不便な時代ですね。

チョット遠いのでめんどくさいなぁと正直思いながらも、車を走らせること

約2時間。上司と二人で行ったのですが、チョット早めについたので

お茶を飲みながら、その作家について上司から噂を含め色々聞いて

対応を考えていました。話を聞いているうちに、何やらその作家、問題が

多そうな様子だったので少し嫌な感じを受け不安になってしまいました。

不安そうな顔をしていたのでしょう。

上司から「大丈夫。大丈夫。色々作家には噂はあるけど、そんなに心配しなくても

なんとかなるから。」と励まされましたが、どうしても不安が拭えませんでした。

そんな不安の中、そろそろ到着の時間となったのでゲートまで行きお出迎えの

準備を整えていました。

次々と搭乗客の皆さんが降りてくる中、私達が待っている作家は一向に降りてくる

気配がありません。だんだん人もまばらになってきて、私はもしかして来ていない

んじゃないのかと思い始めていました。

そして、おそらく最後の一人であろうと思われる方がいなくなりましたが、

結局その作家は降りてきませんでした。

当時、携帯電話もないので何が起きているのかもすぐ確認することもできず、

上司から会社に連絡するように言われ、公衆電話で確認すると、本社でも何もわからない

様子でとりあえず帰ってこいということでした。

あとで分かったことですが、この時この作家は日本に来ていることは来ていたようです。

しかし、大麻を所持していたらしく日本の地を踏むことなく帰されたということでした。

『そんなドラマのようなことが本当にあるんだ。』と当時思った覚えがあります。

その作家、大した才能もなかったようで今はもういません。

もちろんオークションなんかに出れる作家にもなっていないので今は何を

やっているのでしょうね。

それから10年後、私が山形に帰ってきてから思わぬ形でその作家の作品と

再開します。

なんと、私が通っている歯医者さんの待合室に飾っているではありませんか。笑

どうやら院長が海外に行った時に買ったらしいのですが、

もちろんそんな話があったことなど今だに話していません。(⌒-⌒; )

私が出会った◯◯な人々シリーズですが、

今回は出会ってもいない人のお話でした。笑

それでは皆さま今日も良い1日を。