こんにちは。S&Tの上村です。ゴッホとゴーギャンがそろって文章を書いている手紙が競売にかけられるそうです。2人が一緒に書いた手紙はこれだけなんだそうですよ。落札予想価格は18万~25万ユーロ(約2200万~3000万円)。

何やらもっといきそうな気がしますね。

『ファン・ゴッホの手紙』なんて本も出ているように、ゴッホによって書かれたりゴッホ宛てに書かれたりした手紙は900通以上残っているそうです。しかし、大部分はゴッホと弟のテオとの間で交わされたものです。今回のこの手紙はゴッホの波乱万丈な人生に対するより良い理解につながるとみているんだそうですよ。\(^o^)/

というわけで本日の1枚。今日の1枚はお問い合わせされても買えません。
(⌒-⌒; )

「ファンゴッホの寝室」

この作品「ファン・ゴッホの寝室」には、3つのバージョンが存在します。この第1バージョンが描かれたのは、ゴッホの人生の最も幸せな時でした。アルルへ移りポール・ゴーギャンとの共同生活を控え、自分の芸術の新たな展望の予感に胸を膨らませていた時期です。しかしゴーギャンとの共同生活は破綻し、ゴッホは精神を病み、サン・レミの精神病院に入院することとなりました。その療養中に、第2バージョンと第3バージョンが描かれます。

現在は非常にコントラストの強い配色で描かれたように見える同作品ですが、これは経年劣化によって著しく変色した結果であることが研究によってわかっているんだそうですよ。壁や扉は青よりも紫に近い色であったと考えられています。異様に傾斜がついたように見える部屋の壁ですが、ゴッホが遠近を正しく描けなかったのではなく、実際に部屋は正長方形ではなく壁は斜めに位置していました。

画面上に1つの集点を定める遠近法に基づいて描かれていないのは、ゴッホの試みなんだそうです。このことは弟テオに宛てた手紙の中で、ゴッホは部屋をわざと2次元的に描くこと、そして影を残し日本画を意識したことを書き記しています。

こんなことも手紙からわかるんですね。皆さんもご興味あれば『ファン・ゴッホの手紙』読んでみて下さいね。