こんにちは。S&Tの上村です。先日アートショップ でもお馴染みの某作家さんからご相談を受けました。こんな内容です。

『上村さん ご相談があります。実は姉の夫が亡くなったのですが元々資産家で藤田嗣治の絵を相続しました。 値段がつくようだったら売却を考えているそうなのですが何か良い手段ありますでしょうか?』

そこで見せられたのが2枚のフジタの絵でした。1枚は私もよく知っているフジタらしいリトグラフ 。こちらはすぐに大体の価格がわかりました。

問題はもう1枚のオリジナルらしい絵の方。それがこちら。

あまり見たことない上にガラス絵と書いてあるじゃないですか。ガラス絵ってなんだ?と考え込んだついでに良からぬ考えも。(⌒-⌒; )

そうです。『もしかしたら偽物?』なんて考えも頭によぎりました。(笑)

ついでにガラス絵も調べると中々面白い技法でした。

ガラス絵・・・支持体はガラス片です。その片面に油絵具や顔料をのせ、風景は人物を象ります。鑑賞はガラス越し、つまり裏面です。そのため通常の絵画とは異なり、最初にのせた絵具が一番手前のガラス面に表れます。上からの描き直しは出来ません。

そして作品の方というとかなり調べましたが中々出てこない。そしてほぼ1日経ったでしょうか。ようやく似た作品を1点見つけました。これがあったのでどうやら本物らしいことは分かったのですが、流石に私も価格が全く見当もつきません。

それを伝えた上で本物ならオークションに出してみた方が良いと薦めてみました。

そして昨日、そのオークション会社から返事が来たそうです。内容を聞いてビックリ!!!!!!

わずか10cm四方のそのガラス絵がなんと300万円からのスタート価格になるという事!!!!!!(◎_◎;)

それだけでも驚いたのですが、かなり伸びて売却できる見込みがあるとのこと。

さすがフジタ!とその作家さんと盛り上がりました。

こんな風にすでに大御所の域に達している方の作品ならオークション会社に出してみると良いかもしれません。なぜなら真贋もハッキリするからです。

この方のお姉さんもきっと驚いたに違いありませんね。オークションが楽しみです。続報はまたお知らせしますね。\(^o^)/

というわけで本日の1枚です。お問い合わせはS&Tまで。

The Beck House, 2016
oil on canvas
90 x 128 inches (229 x 326 cm)

Enoc Perez(エノク・ペレス )
1967年 プエルトリコ、サンファン生まれ
現在ニューヨーク在住。

彼は美術評論家の息子として8歳で初めての絵画の授業を受けます。彼は幼少期に家族での休暇をさまざまな国の美術館に旅行し、芸術の歴史について学ぶことに多くの時間を費やします。1986年に、ペレスは、プラット研究所で絵画を学ぶためにニューヨークに引っ越しました。芸術の楽しさと美しさの可能性を受け入れ、彼は官能的な裸体画、静物画、トロピカルリゾート、そしてモダンな建築のアイコンをまばゆいばかりの鮮やかな色彩で洗練された審美的なものに塗り替えます。

彼はモダン建築の絵画で有名ですが、なんて事のない建物の彼の絵になぜか惹きつけられてしまいます。私は彼の絵は非常に好きですね。いろいろな作品出ていますのでご興味ある方は調べてみて下さいね。\(^o^)/