こんにちは。S&Tの上村です。これまでちょいちょいオークションについては色々お話ししてきましたが、こんなこともあるんです!

2013年に英ロンドンのクリスティーズのオークションで5212ドル(約60万円)で落札された絵画が、米ニューヨーク、サザビーズのオークションで2015年に開かれたオークションで、約1000倍の520万ドル(約6億円)の値が付いたことがあります。

これほどの差が生じたのは、値段が上がった訳ではなく、実はクリスティーズとサザビーズの専門家の鑑定結果の食い違いによるものでした。

2013年のクリスティーズの鑑定ではこの作品について、19世紀の英国の風景画家、ジョン・コンスタブルの弟子の作品と判定しました。これに対してサザビーズの鑑定ではコンスタブル本人の作品と判断し、200万~300万ドルの価値があるとしました。この両者の違いが価格の差に現れた結果でした!!!!(◎_◎;)

英国立美術館の元学芸員アン・ライルズ氏はサザビーズのオークションのカタログで、「コンスタブルの作品が、恐らく19世紀後半から20世紀初頭にかけ、暗くくすんだ色で塗り直されている」と解説しています。そのためにクリスティーズは2013年のオークションで本物と鑑定できなかったと指摘。

これに対してクリスティーズが発表した声明では、「サザビーズはこの作品をコンスタブルのものとして販売した」「我々は2013年に『弟子のもの』とする見方を取った。新しい解釈について、専門家の見解は一致していない」と反論しています。

バッチバチですね。笑

ま、めったにない出来事ですが、たまにはこんなことが一流のオークションでも起こるんです。だから面白いとも言えるでしょう\(^o^)/