こんにちは。S&Tの上村です。今年は例年にない大雪でお正月も何もあったもんじゃないです。結局雪かき三昧の2022年のスタートでした。😓

皆さんはお正月いかがお過ごしですか?

年末に栃木県で作品の制作中に火の粉が飛び散って女子学生の服に燃え移り、女子学生は大やけどを負って死亡したというニュースがありました。痛ましい事故です。(T . T)

アーティストの皆さん製作時は十分お気をつけ下さいね。

さて、昨日マルティーヌ・グティエレスのご紹介をしましたがこちらもジェンダーの議論を喚起するのに良い話題です。

それが英当局が黒人女性と白人女性をペアで描いた17世紀の絵画について、国外流出のリスクを減らす目的で輸出禁止措置を講じたという話題。

「2人の女性の寓意(ぐうい)画、英国派」

評価額27万2800ポンド(約4200万円)というこの絵画は作者不詳ですが『極めて希少』として来年3月9日まで輸出禁止措置がとられるそうです。それ以降は国外に流出する可能性があるそうです。きっとそれまでに英国内の買い手を見つけて流出を阻止する作戦なんでしょうね。

ご存知のようにこの年代の絵画で黒人女性がモデルとして描かれる例は非常に稀でした。特に従属的な立場にいる子どもではなく、成人の黒人女性が描かれるのはかなりレアだと言えるでしょう。

また、この絵画がもう一つユニークなのは、女性2人が似たような「ビューティーパッチ」を付けて描かれている点で、17世紀当時は顔の化粧に使うこの種の装飾品が流行していました。この顔の模様は「高慢の罪」を示すものなんだそうです。

二人の人物は実在のモデルがいるわけではないそうですが様々な問題提起をしている作品と言えるのは間違いないでしょう。

人種やジェンダー問題がどれほど長い間問題となっているかがわかる作品の一つですね。

アートの役割の重要性を思い出させてくれる作品です。

日本ももっとこういうものの保護に真剣に取り組んでほしいものですね。

年末年始食べ過ぎ飲み過ぎで疲れたという方はぜひこんな問題にも想いを馳せてアート鑑賞してみてはいかが?