こんにちは。S&Tの上村です。さて、次々と作品が到着しておりますが額装や準備が整い次第順次ご覧いただけるようにしますね。もうしばらくお待ち下さい。皆さんが年末年始のお休みに入られる頃にはお見せできるようになると思いますのでそれまでは妄想を膨らませながら今年最後のお仕事頑張って下さい。🤗

さて、そういえば少し前になりますが今年のターナー賞が選ばれましたね。

ターナー賞とは50歳以下のイギリス人もしくはイギリス在住の美術家に対して毎年贈られる賞です。

ノミネート作品の話題やノミネート作品をきっかけにした政治討論など、現代美術の話題がイギリス市民の話題に上るようになるなどターナー賞は美術を身近なものにしました。その一方で美術のゴシップ化や政治問題化、美術家の芸能人化などが批判されることもあります。

この賞に関しては非常に論争も多く、良くも悪くも注目の賞というわけです。

そんな今年のターナー賞に選ばれたのがVeronica Ryan(ヴェロニカ・ライアン)。黒人女性として史上2人目の受賞だそうです。

『黒人女性として』みたいなこういう言い方もどうなのかなぁとは思いますが。いまだに人種差別の問題は根深いように感じますよね。😥

ちょっとアーティストもご紹介しておきますね。

Veronica Ryan(ヴェロニカ・ライアン)は1956年に英国領モントセラト島に生まれました。現在ニューヨークとブリストルを拠点に活動しています。彼女は、ブロンズ、石膏、大理石、テキスタイル、ファウンド・オブジェクトなどの多様な素材を用いて、歴史とそこに属する人々の心理の記述を実践しています。そして、そこで示されるのは直線的な単純な物語ではなく、有機的なかたちによって表現された変位、断片化、疎外感のメタファー、物語の複数性です。

Turner Prize 2022: Veronica Ryan Installation View at Tate Liverpool 2022 Photo: © Tate Photography (Matt Greenwood)
Turner Prize 2022: Veronica Ryan Untitled 2020 Installation View at Tate Liverpool 2022 Photo: © Tate Photography (Matt Greenwood)
Turner Prize 2022: Veronica Ryan Untitled 2020 Installation View at Tate Liverpool 2022 Photo: © Tate Photography (Matt Greenwood)
Turner Prize 2022: Veronica Ryan Installation View at Tate Liverpool 2022 Photo: © Tate Photography (Matt Greenwood)

彼女の代表作として知られる『Along a Spectrum』はブリストルのスパイク島で制作された作品で、知覚と病理のスペクトラムが探求されています。新型コロナウィルスによる地球規模のパンデミックにおける心理的影響について考察した同作では、粘土やブロンズだけでなく、縫製された布、お茶で染色された布、様々な種や果物の石、皮が詰め込まれたかぎ針編みの釣り糸で作られたポーチなどが用いられ、病理学、個人的な物語・歴史が語られています。

これまでのターナー賞にはダミアン・ハーストやアニッシュ・カプーアなど皆さんもよくご存知のアーティストも選出されています。

ご興味ある方は色々調べてみて下さいね。

それでは皆さん今日も良い1日を。