こんにちは。S&Tの上村です。先日、東京でバンクシーの絵が見つかったとニュースが報道したときに私は思わず笑ってしまいました。なんでか?あまりにもひどい作品?だったからです。そして、結構えらい人が『これは本物である可能性が高い!』と太鼓判を押してインタビューを受けていたことです。また、都知事がそれを東京への贈り物だと喜んでテレビに出ているのを見てちょっと悲しくなりました。これについての奈良美智さんのコメントが面白かった。

『バンクシーから東京への贈り物だと良いですね!それが本物かどうかはわからないけど、彼がどんな時にそういうことをするのか、よく考えてみましょう!』ー奈良さんのツイッターより引用

本当にその通りです。なんで私がこんな話をするのか?それは、たまたまこのニュースが話題になる前にバンクシーの作品の問い合わせがあったため色々調べていたので特に気になったんですね。笑

昨年のシュレッダー事件があってからバンクシーの価格は異常です。調べていると作品によっては版画で1000万円それもエディションが結構な数あるのにも関わらずですよ。これは異常です。お客様にはオススメしないとお伝えしました。そんな価格出すのならもっと素晴らしい作品がずっと安い価格で買えます。バンクシーのアートはその思想や活動にあるのであって決して自分の部屋におけるものではないんだと私は思います。

この騒ぎで私が強く言いたいのは、アートを見るときには自分の目で見て感じて欲しいということです。有名だからとか、価格が高騰しているからとかいうのではなく、やはり純粋に作品を自分の目で判断して欲しいなと思います。そうしないとどこかの知事のように恥ずかしいことになってしまいますよ。笑

有名無名に関わらず、自分が感じたものを信じて欲しいなと思います。みんなが右向け右ではアートもきっとつまらないものになってしまいますよね。好き嫌いがあっていいんです!自分がいいものはいい。と私は思います。

ちなみに、この落書きは2009年の11月には既にあったそうです。これぞまさにバンクシーの思う壺。バンクシーがニヤリとしているのが目に浮かびますね。