こんにちは。S&Tの上村です。皆さんジョージ・マイケルはもちろんご存知ですよね。と言うと、最近ジェネレーションギャップなのか、『知らな〜い』とか言われることが多く年取ったなぁとしみじみ感じます。笑

ジョージ・マイケルは音楽デュオ『ワム!』の一員としてデビューしたシンガーソングライターです。全世界で2,500万枚以上のセールスを記録しているすんごいシンガーなんですよ。代表作にフェイスやケアレスウィスパーなどがあります。どれも素晴らしい作品ばかりですね。『誰それ?』と言う方も一度は必ず聞いたことがあると思いますよ。私も個人的に好きです。

残念ながら2016年12月に亡くなってしまいました。そんな彼、実はアートコレクターとしても有名でした。そのコレクションがこの度クリスティーズロンドンにて競売にかけられることになっていて話題になっています。

彼のコレクションはダミアン・ハーストをはじめとして、トレイシー・エミン、サラ・ルーカスなど同世代イギリス現代美術家の作品が多くを占めています。私の想像ですが、同世代で頑張っていたアーティストを応援する意味でもコレクションしていたんでしょうね。コレクションの内容を見ただけでも彼の人柄が見てとれます。

また、クリスティーズによると、ジョージ・マイケルは彼らの作品に深く感銘を受けていて、ギャラリーや作家のスタジオを訪問し、多くの若手の作家たちと親交を築いていたといいます。

本当に素晴らしい理想的なコレクターさんです。やっぱり偉大なアーティストはその苦労も十分わかっていて応援していたんだろうなぁと容易に想像できますね。素敵ですね。亡くなってしまったのが残念です。

今回のオークションの目玉は、トレーシー・エミンの『Drunk to the Bottom of my Soul』(2002、予想落札価格18万〜25万ポンド[約2560万〜3556万円])、ブリジット・ライリー『Songbird』(1982、予想落札価格40万〜60万ポンド[約5690万〜8536万円])、ダミアン・ハースト『The Incomplete Truth』(2006、予想落札価格100万〜150万ポンド[約1億4226万円〜2億1340万円])などがあります。

クリスティーズのクリスチャン・アルブは「彼のコレクションは1990年代後半のヤング・ブリティッシュ・アート・ムーブメントのスピリットを称えるもの」としながらも「トレーシー・エミンの詩や死のはかなさを題材にしたダミアン・ハーストに至るまで、コレクションはその時代の英国カルチャーの歴史を顕著に反映しています」と発言しています。

彼のコレクションにはなかったですが、S&Tでもヤングブリティッシュアーティストの一人マーカス・ハーヴェイの作品が一点ありますが、これも今後注目されていくことでしょう。

今回のオークションは予想落札価格が400〜150万ポンドとかなり幅広い価格帯になっているのでご興味あればチャレンジしてみてはいかが?