こんにちは。S&Tの上村です。ようやく一息ついたので、先日の日本で開催された某オークションの結果など見ながら色々私なりに分析してみました。

私が注目していたのがRuud van Empelの写真。オークション開催前にカタログをみて、これが出品されるなんて中々やるなぁと感心していたところでした。しかし、残念ながら不落札。買えばよかった(⌒-⌒; )

他の作品も見ていると、『この作品がこんなにするの?』とか『これがこの値段で買えるの?』とか、とにかく一品毎に驚かされることが多かったです。もちろんオークションですから、人気が高く競り合えば価格は高騰するわけですが、それにしてもその人気の傾向があまりにも世界のマーケットとは違いすぎで、またその価格も適正な感じがしません。また人気作品の偏り方も日本ならではの偏り具合でした。

この辺りから日本のアート市場の成熟度合いが見えてくるのかなぁと思います。もちろん各国でオークションは開催され、その国の特徴が見られますが、特に日本はだいぶ偏っているような気がします。

日本では、ある程度名前が売れて誰もが知っているような作品がかなりの高額で売れます。そして、あまり名前の知らないような作家さんの作品はスルーされてしまう傾向にあります。しかし、海外ではきちんと作品を見て名前が通っていようがいまいが関係なく価格が付きます。ここから見えてくるのは本当に作品を見て買っているのか?という疑問です。投資目的で購入している人もかなりいるのかなぁと感じました。それが悪いとは言いませんが、名前だけじゃなくてやはり作品をしっかり見定めて購入して欲しいなぁと思います。そして、何より作品を気に入ってもらいたいなぁとも思います。結果として、1万円で購入したものがのちに1億円になったなんてことが起こってくるわけですから。ま、投資として購入するにしても今その作家を買うの?と疑問に思う作品が飛ぶように売れるのが日本なんですが^^;

その辺りが日本のアートマーケットの今後の課題なのだろうと漠然と思います。

ますます、頑張って本物の良さやアートの面白さを伝えていかなければと気持ちを新たにしたオークション結果でした。