こんにちは。S&Tの上村です。
今年最後のアートショップ が終わりましたが、アートショップ でも購入するまでに至らず躊躇する人をよく見かけます。アートショップ に限らず、初めてアートを購入しようと思っている方は、どうしたら良いか、どう買ったら良いか、どこで買えばいいのかなど『?』だらけでハードルが高くよくわからないなと思っている方も少なくないのではないでしょうか?

これは一見、高尚なエリート主義的にも見えるアートの世界が、多くの謎に包まれているからだと思われます。そして、アートの世界の住人の一部はそこに透明性がもたらされることを望んでいません。結果として、これからアートを購入したいという方にとっては敷居の高いものとなっているのです。そもそも自分がアートを購入できるのかどうかわからない人にとってはとても恐ろしいものにしか見えず、自分には無縁だと足が遠のいてしまっていることだろうと思います。

「でもやっぱりちょっと興味がある。」という方のためにアートを購入、収集するときのちょっとしたアドバイスができればなと思います。

まず、どのアーティストの作品を買うべきか?そして、その作品に支払うべき価格は適正か?また、それは投資のために購入するのか、自分の楽しみのために買いたいのか?など購入する前に解決しておくべき問題はたくさんあります。しかし、これが簡単じゃないんですよね。(⌒-⌒; )

世間で話題に上るのはオークションで出品された作品が途方もない価格で落札されたとか、それらの作品がもたらした巨額の利益ばかりですよね。もちろん投資目的でアートを購入する人は多いんですが、バスキア作品のように1点の作品の価値が10倍にもはねあがるものは稀だと思ってください。

だから私が以前から言っているように、アートの購入、収集に大切なのは理性だけでなくて自分の感情に従うことなんです。自分が自宅の壁に飾って、一生涯に渡り鑑賞したいと思えるものを選ぶべきだと思います。
以前にも書きましたが、実際にアートが私たちの心身の健康に有益であるという研究結果も出ています。アートを鑑賞しているときに恋をしている時と同じドーパミンが出ているそうですよ。芸術が学習能力を向上させることも証明されているそうです。

これだけでもなんか良さそうでしょう?

次に自分にとってどれが正しいのか?ということです。
現在世界が目まぐるしく変動している中、当然アートの世界にも影響が出てきます。美術館の収蔵作品や企画展、そして個人のコレクターのコレクションにもこれらは影響してきます。どの作品を購入して、収集すべきかを判断するのはまさにその人のセンスとなります。このセンスを磨くにはやはり膨大な数のアートと向き合うしかありません。時間をかけてアート作品を鑑賞し、作品に対する自身の感情的な反応を評価することが、どのような美術品を収集したいかということを決定していきます。それを磨いていけばきっとその人にとっての正しい選択が自ずとなされてくるのではないでしょうか。

価格と価値はイコールではないということも知っておいてください。
アートの価格は高いから価値があって、安いから価値がないというわけではないということです。駆け出しのアーティストの作品などはかなり安価で購入することもできるので、前述のセンスを磨くことで安くても価値のあるものが入手できるのです。

では、どこで買うか?誰から買うか?ということが問題となってきます。
アート作品の価格の決定は、結構適当にされているんじゃないかと思われている方が多いと思います。
もちろん偽アーティストなどはかなり適当です。(^◇^;)
しかし、実際には作品の出所や状態、真贋、知名度および質を慎重に慎重を重ねて調査した上で決定されています。
アーティスト達がアートで生計を立てられるにはやはり売れなくてはなりません。だから、良いコレクターに良いアーティストを紹介しているところを選ぶ必要があります。これにはやはり売っているところとアーティスト、コレクターの信頼関係が必要になってきます。
自分が信頼できるところを選ぶようにすれば、良いアドバイスももらえますし結果的に良い買い物ができるのです。そして、正しい買い物をすれば結果として投資になるのです。一流のアーティストとは経済情勢に左右されずに価値が上がっていく作品を生み出せる人のことを指すのかもしれませんね。

ここまで読んでいただいて、『じゃどこでアートを買うの?』と疑問を持った方もいると思います。真っ先にギャラリーを思い浮かべる方もいるでしょう。
しかし、実際にはギャラリー以外にも購入できる場所はたくさんあります。
オークションもその一つですね。それ以外にも、アートフェアや私のようなアートディーラーから購入することもできます。いずれにしろ、信頼できるところから購入することが良いと思います。

S&Tでもアンディ・デンツラーという作家を取り扱っていますが、この方を日本にご紹介した時は私の信頼のなさもあり誰も見向きもしませんでした。しかし、現在はとんでもないことになっている作家の一人です。価格でいうと2〜3年前の4〜5倍になっています。これが私の目を信頼していただけるわかりやすい例かと思います。あとは色々お話ししてみて信頼に足るのかどうかご自分で判断なさってください。

いずれにしろ、私はアートを気軽に楽しんでいただくために日々活動し続けていきたいと思います。