こんにちは。S&Tの上村です。昨日のネットニュースを見ていると前澤社長の作品の落札について書いている方がいました。

この方曰く『アートがエンターテインメントから投資の対象としてシフトしていることは、日々のアート関連のニュースを見ているとひしひしと感じる。ただ、一般的な庶民の感覚ではなかなか理解は難しい。1980年代にイルカの絵で一世を風靡したクリスチャンラッセンなどのインテリアアートは、高額なローンを組んで購入したものの、いざ売却しようとすれば二束三文・・・。アートの投資なんてそんなに甘いものではない、と骨身にしみているからだ。アートなどは所詮、金持ちの道楽、富裕層の娯楽に過ぎないのではないか。』だそうです。

しかし、残念なのは引き合いに出しているのが今回出品されたようなウォーホルの作品とクリスチャン・ラッセンでした。そもそもがアートとアートではないものを比べて何がわかるのか?と疑問に思ってしまいました。

当然この方が言っているように近年アートが投資の対象として世界中から注目されているのは確かです。そして、きちんとしたものを選べばそれが将来とんでもない価格になることもありますが、そもそもアートじゃないものに投資していたら二束三文になるのは当たり前ですよね。

せっかくなのでウォーホルとラッセンの価格について少し例を挙げてみると、ウォーホルは有名になる前は1万円くらいで売られていたそうです。そして、彼はすぐに友達にあげたりもしていたので場合によってはただの作品が世界中に散らばっていて作品数の把握が非常に難しい作家です。それでも現在も根強い人気を誇っていて彼の作品の価格は版画作品で平均1000万円くらいになっています。単純に約1000倍ですよね。

一方ラッセンはと言うと、初めから版画で数十万〜数百万で売られていました。原画なんか1000万円くらいで平気で売られていました。そして流通しているのはほとんどが日本でです。現在は前述の方が言っているように二束三文で売られています。

この違いはなんなのか?と言うと単に本物のアートなのかそうじゃないかということです。だから『アートなどは所詮、金持ちの道楽、富裕層の娯楽に過ぎない』ということではかたずけられないのです。だって、一万円なら誰でも買えますよね。(笑)

私が『アートは投資になるか?』と聞かれたらもちろんイエスと答えます。しかし、投資で考える前にやはりアートを好きであることが大前提として必要な気がします。だって好きなら勉強しますよね。\(^o^)/

入り口はどうでも、本物のアートに触れ、アートの魅力を存分に堪能して欲しいと私は思います。その結果として投資になればそれはそれで嬉しいですよね。

そして、将来のウォーホルを見つけられたら、それは単に価格だけの喜びではなくて、自分の目が正しかったことの喜びにもつながるんですよ。この喜びは価格以上の喜びがあるんです!!!!!

アートは決して金持ちの道楽、富裕層の娯楽ではなくて誰でも気軽に楽しめるし、誰にでも投資のチャンスがあることを私は強く言いたいです。

まだまだ言いたいことはつきませんが続きはまた別の機会に。