こんにちは。S&Tの上村です。ニューヨークのフェイスブック本社前で6月2日、約100人の集団ヌード写真が撮影されました。これはフェイスブックや傘下のインスタグラムによるヌード禁止の規定に抗議するためだそうです。

Stephanie Keith/Getty Images

この主催の一人が世界各地での集団ヌード撮影で知られるニューヨークの写真家スペンサー・チュニック氏。

このスペンサーチュニック氏は1990年代以降、世界中さまざまな場所で大規模な撮影会を70回以上組織している写真家です。しかも大勢のヌード。毎回、撮影会では服に覆われていない人間の体の素晴らしさを多いに楽しむため、数百から数千の人々が服を脱いでいます。ちょっと彼の作品を見てみましょう。

どうですか?面白いですよね。彼は「服を着ずに集合した個人の集まりは、新たな形へと変容する」と言っています。遠くから撮影した彼の作品は、肌色をした山か、人体の海のように見えます。個人の体は、圧倒的な全体の中で形を失っていて、いやらしさとは全くの無縁です。

撮影には、女性の体や性をめぐる恥の意識を取り除こうと呼び掛け、女性有権者たちに投票を促す団体「Grab Them By the Ballot」のメンバーも参加したんだそうです。

この団体は母の日を祝ってヌードの絵画と詩をフェイスブックに投稿した後、広告アカウントを無期限で閉鎖されたんですって!

そしてその代表の個人のアカウントも、女性のヌード画像を投稿するたび6回にわたって停止されたんだそうです。フェイスブックから「間違い」と認めて謝罪するメッセージが来た後、また停止されたこともあったといいます。

フェイスブックとインスタグラムはヌードや性行為を見せる投稿を制限する一方、抗議や啓発、教育、医療などの目的が明白な場合は投稿を認めるとの方針を示しています。しかし、その方針には一貫性がなく、ヌードの投稿は削除されるかどうかの賭けだと指摘されています。

この団体の代表はフェイスブックには世界がヌードをどうとらえるかを左右する力があるからこそ、時代遅れの判断基準を改める必要があると訴えています。

こういう経緯から今回のこの抗議の撮影に至るのは自然の流れと言えるでしょう。

実は私も以前、何も考えず作品を紹介しようとして作品の写真をフェイスブックにあげたら画像が丸ごと消されていたんですよ。 私の中ではヌードという意識は全くなかったんですけど(⌒-⌒; )

実はその作品はAndy Denzlerの作品なんですよ!びっくりでしょう!

とはいえ、この『ヌードなのか?』『アートなのか?』の問題は何百年も前から変わらず議論されている問題で、そして、あまり進んでいない難しい問題ですね。

皆さんはどう思いますか?