こんにちは。S&Tの上村です。寒かったり暑かったりと目まぐるしく天気が変わり身体がついていきませんね。皆様もお気をつけ下さい。

さて、アメリカのアレンタウン美術館という美術館がこの度17世紀に描かれた肖像画についてレンブラントの作品であるとの見解を表明しました。

Shan Kuang / Allentown Art Museum

実はこの作品、1960年代にはレンブラント本人の作だと広く信じられていたのですが、1970年代からレンブラントの工房にいた別人の作ではないかという説が唱えられていました。

この後、2018年に行われた絵画の保全作業を通じ、専門家らがやはり本物のレンブラント作品であることを示す兆候を見つけたとされています。

専門家の1人によると、これまでの修復で表面に塗られた分厚いニスの層が時間の経過とともに濃くなり、レンブラント特有の筆づかいなどを隠す結果をもたらしたのではないかということです。

1920年代には、修復の際ニスを分厚く塗り、「表面を鏡のように仕上げる」のが主流だったんだそうです。ニスのコーティングを除去したところ、画家自身が残した筆づかいの跡が明らかになり、続けて多くの専門家が高度なスキャン技術なども使ってこれを分析し、レンブラント本人のものであることを確認するに至ったんだそうです。

このニスの厚塗り、過去にも他の作品の真贋の鑑定を曇らせているんですね。

例えば、ボッティチェリの「柘榴(ざくろ)の聖母」という作品も厚いニスの層で本来の色彩が隠され長い間模倣作と考えられていたんです。こちらも昨年画家本人の工房で描かれた作品ということがわかっています。

きれいに見せるはずのニスが、結果として偽物に見せてしまうなんてなんとも皮肉ですね。(笑)

そういう事を考えるとまだまだ真贋鑑定が覆る作品ありそうですね。

そんな事にも思いを馳せながらアート鑑賞しても面白いですよ。そんな見方もアートの面白さの一つですね。